農水省、福島原発事故による生鮮食料品の流通・消費への影響を懸念

      執筆者:編集部2

農林水産省は、3月21日、政府から出された農作物や生鮮食品等の出荷停止令や摂取制限への呼びかけを受け、連日、食品小売業者や流通関連業者に対し、円滑な流通の確保と安定供給の必要性を訴えている。3月21日、政府は暫定規制値を超える放射性物質が検出された農産物について、東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響と認定し、原子力災害対策特別措置法に基づき、福島・茨城・栃木・群馬の4県に対して、県単位で出荷停止を指示した。指示対象になる品目は4県産のホウレンソウ、かき菜と、福島県産の原乳で、露地物かハウス物かなどにかかわらず、県内全域での生産品が対象になった。また、3月23日には、茨城県の原乳とパセリを出荷制限、福島県のホウレンソウ・コマツナ・キャベツ・ブロッコリー・カリフラワー等に対して出荷自粛および摂取制限も指示した。これら農作物等の出荷制限に関して、農水省は卸売市場の卸売業者(中央卸売市場88社、地方卸売市場48社)に対して聞き取り調査を実施。3月22日時点では、西日本の市場はほぼ平常取引、対象県以外の品目については全国的にほぼ平常通りであったが、東日本の市場の一部において、対象県の対象品目以外の品目についても、小売業者から敬遠の動きがあり、特に葉物については市場の値が付かない事例も出たという。このような事態を受け、農水省では、出荷制限対象地域外の地域品目や対象地域内の対象品目以外の生鮮食品については、暫定基準値を超える放射線物質の検出など科学的・客観的な根拠に基づく出荷自粛が行われる場合を除いて、円滑な流通を確保し、消費者に安定的に供給するよう、再度食品小売業者等に理解を求めている。