年頭挨拶 メルシャン(株)代表取締役・CEO 横山 清氏

      執筆者:編集部

明けましておめでとうございます。年頭に当たり謹んで新年のご挨拶を申し上げます。昨年のわが国経済は、新政権下での経済政策及び金融緩和の後押しを背景として円安、株高が進み、個人消費や企業収益の持ち直し傾向が続くなど、徐々に景気回復への明るさが見え始めました。しかし、欧州における金融危機の再発懸念や、本年以降の消費増税の影響など、今後については予断を許さない状況にあります。昨年の酒類業界は、原料高や円安の影響を受け、清酒・ワイン業界で多くの企業が価格改定を発表・実施するなど新たな動きがみられました。そのよぅな中でワイン市場は、低価格ワインの拡大によるワイン消費の日常化や飲料市場での手軽にワインを楽しめる 「バル」業態の拡大などが牽引し、数量は前年比で国産105%前後、輸入107%前後、トータル106%前後の増と昨年の2ケタ成長に続き、成長カテゴリーであることをアピールしました。当社は、昨年制定した「ワインのおいしい未来をつくる」の新スローガンのもとお客様へ提供する価値を明確にし、ワイン市場の拡大と既存ユーザーの飲用機会増大に取組んできました。ワイン事業の数量前年比は103%程度の着地になったと思われまず。中でも、国産ブドウ100%で造られる当社のフラッグシップブランド「シャトー・メルシャン」は前年を大きく超えることが出来ました。「マリコ・ヴィンヤード」シリーズを初めて全国で発売するなど「日本ワインとお客様の接点を拡大し、日本ワインのすばらしさを伝えていく」との方針のもと様々な提案を実施したことなどが、より多くのお客様からご支持をいただいたものと考えます。また、8つの国際コンクールで75個の受賞を果たし、品質面でも高い評価をいただきました。ワイン市場を代表するブランドにすべく育成しているカリフオルニアワイン「フランジア」は、手頃な価格とフレツシュ&フルーティの味わいが支持され、前年を大幅に超えることが出来ました。これらの商品の他、家庭用では 「メルシャン おいしい酸化防止用無添加ワイン」シリーズと「メルシャン ビストロ」シリーズのフルボトルをペットボトル化して全国発売し、軽い・割れにくい・捨てやすいなどの利便性が支持され好調に推移したほか、業務用ではスペインワイン「コドーニュ」、フランスワイン「ポメリー」など中・高価格帯のワインも好調に推移いたしました。四季や歳時での飲み方提案として実施した春のロゼプロモーション、母の日プロモーショシ、夏のロックワイン、スプリッツア、冬のホットワインなどもお客様の増大につながったものと考えます。本年も、「ワインのおいしい未来をつくる」の新スローガンに基づいた活動を実施することで、お客様に「ワインを通じていつもより華やかな時間を身近に楽しんでいただくこと」「ワインを日本の食や日本人の味覚に合わせて楽しんでいただくこと」「大切な誰かとのつながり、会話の弾む幸せな食の時間を楽しんでいただくこと」という3つの価値を提供していきます。また、焼酎・梅酒事業は、重点ブランドに資源"を集中し競争が激化する市場環境によりスピーディに対応していきます。昨年1月に発足したキリン株式会社の下、キリンビール社、キリンビバレッジ社との強固な連携と更なるグループシナジーを発揮し国内綜合飲料の成長を目指します。本年も旧年に倍するご指導、ご鞭燵を賜りますよぅ、心よりお願い申し上げますとともに、皆様方のますますのご発展を心より祈念いたします。平成26年 元旦