日清食品「持続可能な認証パーム油」使用開始

      執筆者:motoe

日清食品ホールディングス (社長・CEO:安藤宏基) の事業会社である日清食品 (社長:安藤徳隆) は、滋賀県栗東 (りっとう) 市の関西工場において、インスタントラーメン業界では国内初となる「認証パーム油」の使用を2019年3月より開始した。パーム油は、アブラヤシの果肉から採れる油脂で、インスタントラーメンを製造するうえで不可欠な原材料。一方で、農園開発のための熱帯林伐採による生態系の破壊、児童労働や農園労働者の人権侵害など、地域環境や社会に与えるさまざまな問題を抱えている。同グループは、2007年5月に「グリーン調達基本方針」を制定し、環境に配慮した原材料の調達を進めてきており、2017年9月にはサスティナビリティ (持続可能性) への配慮を強化した「日清食品グループ 持続可能な調達方針」を制定。この方針に基づき、日清食品ホールディングスは、2017年10月より「RSPO (持続可能なパーム油のための円卓会議)」にも加盟している。そして今回、同社はインスタントラーメン業界としては国内で初めて、「認証パーム油」の使用を関西工場で開始。「認証パーム油」とは、森林破壊防止や生物多様性保全、人権に配慮されて生産、加工されたパーム油で、RSPOがその使用を促進している。同グループでは、米国日清が2013年に、ハンガリー日清が2016年にRSPOに加入しており、両社が生産する製品は、2016年までに「認証パーム油」への切り替えが完了している。今回の同社関西工場における使用開始により、日清食品グループ全体で使用しているパーム油の20%以上が「認証パーム油」となる。同グループは、今後もサスティナビリティに配慮した調達を推進することで、持続可能な社会づくりに取り組んでいく意向だ。