ビール4社「ビールパレット共同回収」全国展開へ

      執筆者:motoe

サッポロビール(社長:髙島英也)、サントリービール(社長:山田賢治)、アサヒビール(社長:塩澤賢一)、キリンビール(社長:布施孝之)は、2018年11月より東北エリアにおいて先行展開しているビールパレット(以下、Pパレ)の共同回収を、2019年7月以降、首都圏、東海、九州エリアに順次拡大。また、2019年11月よりその他エリアにも順次拡大し全国展開する予定だ。昨今のトラック輸送のドライバー不足を含む物流部門での労働力不足を背景に、Pパレ回収の物流合理化による環境負荷低減とメーカー・得意先双方の業務負担軽減を目的としているという。7月のエリア拡大に伴い、回収車両の積載効率の向上、回収距離の短縮によりCO2削減がさらに促進され、ビール4社合計で、年間のCO2排出量が約4,778t(従来比で約47%)削減できると試算しており、先行展開している東北エリアの得意先からは、Pパレ返却先が4社から1社に集約され、業務負担が軽減されたと好評を得ている。今後は、Pパレ共同使用会全体での展開拡大を目指していく意向。Pパレは、業界統一規格として1992年から酒類飲料業界で共同利用しており、2013年に、Pパレ共同使用会の一般社団法人化を契機としてPパレ管理業務の標準化(伝票の統一、共通受払システムの導入)が進んでいるが、得意先からの回収については各社が個別に実施していた。共同回収では、年間でPパレ共同使用会加盟社合計の回収枚数が1万枚以上の得意先を対象として、Pパレ回収をビール4社で分担(回収代表社を選定)し、得意先ごとに回収代表社がビール4社分のPパレを回収するとしている。