健康ニュース 3月1日号 水道水は安全です!

     

隣家のインテリ夫人「A会館で開かれている健康教室に行ってきました。何度か行ったことがあるのですが、今日は水道水についての話でした。とても参考になる講演でしたわ。資料は先生の分もいただいたのでご覧ください」

隠居中の大御所 暈穀菜「見なくても分かるような気がするな。水道水を浄化しないで飲むと、塩素(カルキ)の影響で健康と美容にとってマイナスとなる、というのだろう?」

隣家のインテリ夫人「大体そういうお話でしたわ。でも塩素消毒されたお水では金魚も生きていけないと言いますよね。人にとってもマイナス面はあるでしょう?」

隠居中の大御所 暈穀菜「金魚のような小魚類が水道水の中では生き続けていくのは難しいのは確かなようだね。だから何だっていうのだね?」

隣家のインテリ夫人「人も金魚も生き物という共通点は同じでしょう?金魚に影響があるならば人、特に赤ちゃんなどには影響があるのではないですか?」

隠居中の大御所 暈穀菜「君はエラ呼吸をしているのかな?金魚などにとっては、呼吸器に塩素が入り細胞を傷つけ壊してしまうのだよ。塩素に対して抵抗力が弱いのだね。だからカルキ抜きの水道水でないと金魚は育ちにくいといわれるのだな」

隣家のインテリ夫人「ですから私たちにとっても塩素をできるだけ体に入れないためには、浄水器を使用したほうが良いのではないですか?」

隠居中の大御所 暈穀菜「塩素はね、水道水を消毒するものであって、病原菌などに対しては消毒効果があるのだが、人に対しては影響を与えるわけがないのだよ。WHO(世界保健機構)のガイドラインによると、飲料水水質ガイドラインでは塩素濃度は5㎎/㍑となっている。この数値は生涯水道水を飲み続けても健康に影響は与えないという数値だ。日本の水道水の塩素濃度は0・1㎎/㍑だから、心配する数値ではないということが分かったかな?」

隣家のインテリ夫人「・・・。会場では説明の方が試薬を入れるとお水が黄色く変わりました。それを見るとやはり不安になりましたわ」

隠居中の大御所 暈穀菜「塩素に反応する薬品を入れると黄色やピンクになるのは当たり前だろう。単なる脅しと思ったほうが良いな。きっと水道水には有害な物質が含まれているという不安感や恐怖を与え、浄水器を買ってもらおうとしているのだよ」

隣家のインテリ夫人「そうかしら・・・」

隠居中の大御所 暈穀菜「間違いないよ。それにこの地域の浄水場では高度浄水処理をやっているのでミネラルウォーターのようにおいしいはずだ」

隣家のインテリ夫人「高度浄水処理?」

隠居中の大御所 暈穀菜「有機物をオゾンで処理する方法だよ。また浄水場では活性炭を使い微生物を処理することにより、今までは処理できなかったカビとかカルキ臭をなくす方法ということだ。これでミネラルウォーターに劣らぬ美味しい水が、各家庭に届くわけだ。それでも浄水器を備えたいのかな」

隣家のインテリ夫人「そうですか・・・。なんとなく納得ですね。慌てて注文しなくてよかったですわ」

隠居中の大御所 暈穀菜「そうだろう。ではそろそろ名水といわれている上質の水で作った幻の名酒を楽しもうかね。肴は任せたよ」