アサヒ「パッケージデザイン自動生成システム」共同開発

      執筆者:motoe

アサヒグループホールディングス(本社:東京都墨田区、社長:小路明善)とCogent Labs(本社:東京都港区、代表取締役:飯沼純、エリック・秀幸・ホワイトウェイ)は、最新のトレンドを反映し、これまでにない独創的なパッケージデザインを生成する「AIクリエーターシステム」を共同で開発した。このシステムは、ディープラーニングを活用することで、AIが優れたデザインに共通する特長を独自に抽出し、人間では簡単に思いつかないようなアイデアを生み出すことができるというもの。飲料食品は、中味以外にも“見た目”が優れていることが購買を決定づけるケースがあることから、同グループでは、商品の特長を端的に表現するだけでなく、持つことでその人の好みやスタイルを表現できるような魅力的なパッケージの商品を生み出すことで、消費者の購買意欲を刺激し、市場を活性化できると考え、今回AIを活用した本システムの開発に着手。4月頃より「AIクリエーターシステム」の試験運用を開始する。今回開発した同システムは、インプットされた画像素材やコンセプトから、多数のデザイン案を作り出す「デザイン生成システム」と、生成されたデザイン案の良し悪しを判断して点数付けする「デザイン評価システム」の2つから構成されており、どちらにもディープラーニングを活用されている、同システムは、世の中のトレンドを反映した、多様なデザインデータをインプットすることで、求めるコンセプトに応じたデザイン案を自動生成することが可能。一方「デザイン評価システム」は、自動生成されたデザインを評価するシステムで、デザイン感度の高いモニターによるトレーニングを実施することで、AI自体が優れたデザインに共通する特長を抽出し、点数付けを実施する。このように複数のディープラーニングモデルを組み合わせ、パッケージデザインを自動生成できるシステムは世界初で、これによりトレンドを反映し、かつ固定概念に捉われないデザインをAIが独自に多数提案することが可能になったという。現在までに「デザイン生成システム」に約3,000枚のトレンドを反映した画像をインプットし、デザインに精通しているクリエーター約300名によって「デザイン判断システム」の初期学習を行った結果、独創的なデザインを生成することが確認されている。同グループでは、商品パッケージのデザインに活用するため、本年4月を目途にシステムの試験運用を開始し、本システムから得られたデザインを既存の手法で作成したデザイン案の中に選択肢として追加したいとしており、都度追加学習を実施することで、商品コンセプトに合致しつつ従来の殻を破るデザインを生成するシステムへ、さらに進化させていく予定。