明治「中国で牧場展開するオーストアジア社の株式取得」

      執筆者:motoe

明治(代表取締役社長:松田克也)は、中国における牛乳・ヨーグルト事業の持続的な成長基盤の確立を目的に、中国において牧場を運営するAustAsia Investment Holdings Pte LTD.(以下、オーストアジア社)の株式25.0%を254.4百万米ドル(約280億円)で取得することについて、オーストアジア社の株主であるJapfa LTD.(以下、ジャプファ社)と合意し、株式譲渡契約を締結したことを発表した。なお、株式取得後は持分法適用会社となる見込みだ。明治グループでは、長期計画「2026ビジョン」のもと、長期的な企業価値向上の実現を目指しており、重点方針として「海外市場での成長基盤の確立」を掲げている。また、2020年度を最終年度とする中期経営計画においては、海外市場の中でも特に中国を最注力地域と位置付けている。現在、同社の中国事業は、牛乳・ヨーグルト事業、アイスクリーム事業、菓子事業を展開しており、業績も順調に拡大。特に、チルド牛乳については、市場が拡大する中、おいしさへの評価や安全・安心への期待から、華東地域を中心に販売を大きく伸ばしている。これらの好調な販売状況を受け、今後も中国においては、既存の明治乳業(蘇州)有限公司(蘇州での牛乳・ヨーグルトなどの生産拠点)への設備増強(2021年春稼働)や、天津工場の新設(2022年度下期稼働)を予定している。このような市場環境の中、中国国内では乳業メーカーによる牧場経営などの垂直統合が進行している状況にあり、同社が、今後も中国の牛乳・ヨーグルト市場において成長を続けていくためには、良質な生乳を安定的に調達していくことが必要不可欠であり、今回の株式取得は、生乳の調達から生産に至るバリューチェーンを強化し、中国における持続的な成長基盤の確立を実現していくことを目的としている。【オーストアジア社概要】■会社名:AustAsia Investment Holdings Pte LTD.(URL: http://www.greenfieldsdairy.com.cn/en/pasture/) ■CEO:Edgar Dowse Collins ■設立時期:2009年4月17日 ■会社所在地:42 Horne Road, Singapore ■売上高:380百万米ドル(2019年度) ■EBITDA:122百万ドル(2019年度) ■当期純利益:73百万米ドル(2019年度) ■株主:Japfa LTD.(100%)