健康ユース 5月1日号 スマホ認知症?!

     

隣家のインテリ夫人「久しぶりに会った学生時代の友達と楽しい時間を過ごせたのですが、食事の時もお茶の時も頻繁にスマホを触っているのですよ。癖なのでしょうかね?」

隠居中の大御所 暈穀菜「困ったことにそのような人が増えているね。将来はスマホ認知症になる恐れがあるかもしれないね」

隣家のインテリ夫人「スマホを触っているからと言って、認知症に結びつけるとは、少し話が飛躍し過ぎではありませんか?」

隠居中の大御所 暈穀菜「いや、そうでもないのだよ。最近、スマホ認知症とかデジタル認知症ということが話題となっているのだよ。脳神経専門家の中には、オーバーフロー脳と言っているようだがね。君の友人もその可能性が高いかも知れない。気をつけるようにアドバイスをしてあげたほうが良いよ」

隣家のインテリ夫人「オーバーフロー脳ですか?なんだか怖くなってしまいますね。もう少し詳しくお聴きしたいですね」

隠居中の大御所 暈穀菜「日常生活の中であまりにもスマホに依存することによって、20代~60代の働き盛りでも、物忘れが激しくなり判断力や意欲も低下するというのだ。共通しているのは、患者の脳では前頭葉の血流が目立って減少。さらにスマホから様々な情報が絶え間なく入り続けることにより、脳での情報処理が過剰となってしまうと診断されるのだね。この状態をスマホが起因のオーバーフロー脳と呼ぶ脳神経専門家もいるのだな。問題は脳の異常が、認知症の初期症状ではないのかと話題になっているという情報もワシのところには届いているよ」

隣家のインテリ夫人「考えただけでもぞっとしますわ。どう話せばよいのかしら・・・」

隠居中の大御所 暈穀菜「参考にすると良い物がある。ヘルス・グラフィックマガジン第43号の記事だ。日本認知症予防学会理事長の浦上克哉先生監修のデジタル認知症危険度セルフチェックというもので次の10項目だよ。

*スマホがいつも手元にないと不安を感じる

*1分でも時間が空いたらスマホを見る

*分からないことはすぐスマホで検索する

*スマホなしでは新しい場所に行けない

*夜、布団に入ってからもスマホを見ている

*検索すれば分かることは覚えない

*行ったことがある場所なのに、スマホ頼みで道を覚えられない

*簡単な計算を間違える、書けない漢字が増えた

*頭・身体の疲れが取れない

*いつも睡眠不足だと感じている

 この10項目で、7個以上当てはまる時は、スマホ依存の危険度が高い状態で、少しの間でもスマホから離れる時間を作るように意識することが大切。4個~6個のケースでは危険度は中で、スマホ依存の傾向にある故、これ以上チェックが増えないようにスマホとの付き合い方を考えましょうとある。1個~3個のケースでは、スマホ依存度は低くこれからもスマホに頼らない生活を送るようにしましょう、と言っている。参考になるだろうから友だちにも教えてあげると良いのではないかな」

隣家のインテリ夫人「傷つけないでアドバイスする方法はありますか?」

隠居中の大御所 暈穀菜「必要時以外はスマホをオフにし、使用度の低いアプリは削除することだね。食事中や入浴中、寝室にはスマホを持ち込まないことも大切だな。そうだ!スマホで旨そうな冷酒を見つけ注文したのが届いたよ。このようなスマホの使い方は大変良いと思わないかな。早速一杯始めよう!」