天満大阪昆布「和食の UMAMI 商標登録取得」

      執筆者:編集部

天満大阪昆布は5月1日、UMAMI(umami旨み)の商標権を取得した。2013年12月、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されて以来、世界共通の言葉として一人歩きしてきたが、今回の決定でUMAMIの使用許可が必要となる。同社喜多條清光社長は「UMAMIはおろか和食という言葉自体、興味を持たれていなかった頃に特許申請をだし、ようやくこの5月に登録が完了した」と述べた。UMAMIは昆布成分であるグルタミン酸の一種で、料理の調味料として使われる。グルタミンを発見したのは1890年、ドイツの学者、そのあと1908年に日本の池田菊苗博士がUMAMIは昆布のグルタミン酸と発表したものの認められなかった経緯がある。和食が無形文化遺産に登録されてからは世界中のシェフが旨みを研究、UMAMI成分は昆布と認めるに至った。KONBU(昆布)=UMAMI(旨み)。喜多條社長は今後の展開としてUMAMIを使った商品開発や料理などに活用したいと述べた。同社は昭和62年に大阪昆布海産の子会社として、業務用、家庭用昆布販売会社として設立した。喜多條社長は昆布の造詣が深く、昆布普及に尽力している。昆布は日本特有の食材、昆布の将来を危惧して戦前の量産地であった旧樺太(現サハリン)からの昆布輸入に尽力し、戦後初の輸入にこぎつけている。2012年には、だし昆布の新しい使い方「昆布革命」を発表するなど昆布業界の革命児。