日本百貨店協会「5月の全国百貨店売上高概況」発表
執筆者:編集部
日本百貨店協会は5月の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高総額4,734億円。5月は3か月ぶりに前年同月比マイナスとなった。ゴールデンウィーク期間中の雨天や中旬の気温低下など、不安定な天候が集客に影響したことに加え、休日日数が前年に比べて2日減少(経験値による売上寄与度-3%~4%)したことなどが主な要因となって、前年実績を僅かに下回る結果となった。一方、高級時計、宝飾品、輸入特選雑貨等の高額商材(美・宝・貴:+3.4%)は引き続き好調に推移したほか、大震災以降定着しつつある「絆消費」を背景に、子供の日や母の日などプライベートギフトも活況で、上記外的要因を除けば足元の商況に大きな基調変化は見られない。その他具体的な売上要因としては、昨年震災後の復興需要で大きく伸ばした反動から仙台地区(-3.5%)が13か月ぶりに前年割れとなったこと、百貨店の新店を含む話題施設の相次ぐ開業で、全国的な注目を集めた東京地区(+2.1%)は引き続き好調に推移したこと、着実な回復傾向を示す訪日外国人は中国本土や台湾からの来店が増加し、売上・客数共に顕著な伸び(売上:+72.1%、客数:+144.0%)を示したこと、などが報告された。