ヤンマー「営農・栽培支援の酒米ソリューション」本格化
執筆者:motoe
ヤンマー(本社:大阪市、社長:山岡健人)は、リモートセンシングや土壌診断など、次世代の稲作に欠かせないヤンマー独自の営農・栽培支援を活用した酒米ソリューションの提供を2018年4月より本格的に開始する。その第一弾として、今回、沢の鶴(本社:兵庫県神戸市、社長:西村隆)が、ヤンマーの酒米ソリューションで生産された酒米を使用した純米大吟醸酒「沢の鶴 X01」を4000本限定で2月26日より販売することとなった。日本国内では、米の需要低下や需給調整の見直しなど、新たな販路の確保や付加価値の高い米の栽培といった稲作農家へのサポートが重要となっているのが現状。同社ではこれまで取り組んできた機械化・省力化・資源の有効活用に加え、加工・流通・販売を含む「食のバリューチェーン」を見据え、2016年8月にはバイオイノベーションセンター倉敷ラボを設立。稲の品種開発や水田土壌の改良など、稲作関連の研究を進めるほか、2017年10月に設立したファームアイではセンシングにより圃場の生育状況を見える化し農家に合った改善策を提案するなど、ICTを活用した営農支援の提供を行ってきた。今回、同社は、実需者である沢の鶴と生産者をマッチングして、需要に応じた酒米の生産を実現。品種・面積・価格条件を播種前契約し、生産者の安定経営と実需者の安定的な仕入れを可能にする一方で、農家に対し、主食米から酒米(加工米)への生産転換を提案することで、水田を無駄なく活用し、生産者の所得向上にも貢献することとなった。同社では、今後も、このような研究成果や営農・栽培支援を組み合わせ、安定的な酒米契約栽培を提案していきたいとしている。