健康ニュース 10月1日 1日3食はいつから?

     

隠居中の大御所 暈穀菜「ちょうど良いところに来た。この熟語の読み方は分かるよね。(と朝夕と書いた紙を見せる)」

隣家のインテリ夫人「それぐらいは読めますわ。(あさゆう)でしょう」

隠居中の大御所 暈穀菜「そうとも読むが(ちょうせき)という読み方は知ら

ないようだね」

隣家のインテリ夫人「ちょうせき?どういう意味ですか?」

隠居中の大御所 暈穀菜「文字通り朝夕という意味の他に、1日の食事という意味があるのだよ。昔は1日2食だった名残だな」

隣家のインテリ夫人「そうですか・・・。いつから1日3食になったのかしら?そのわけも教えてくださいな」

隠居中の大御所 暈穀菜「江戸の元禄時代であることは明らかだね。元禄時代には菜種油を使った生活が庶民の間にも広まったのだね。だから夜の生活を楽しむことができるようになったわけだ。夜が長いと腹が減るからね」

隣家のインテリ夫人「菜種油ですか?それまではどんな油でしたの?」

隠居中の大御所 暈穀菜「行燈の油を舐める化け猫のシーンを見たことがないかな?なぜネコは行燈の油を舐めるようになったと思う?答えはね、行燈の油はネコの大好きなイワシなどの魚油を使っていたのだね。ところがこの魚油の灯りは臭くてたまらない。この灯りのもとでの食事なんてとんでもない!ということで暗くなっての食事習慣はなかったというわけだな」

隣家のインテリ夫人「なるほどね、納得ですわ」

隠居中の大御所 暈穀菜「もう一つ質問だ。1日2食から3食に変わったことでどんな問題が起こったと思うかな?」

隣家のインテリ夫人「えーっと、主婦の台所仕事が増えることかしら?」

隠居中の大御所 暈穀菜「それは現代的な考えだな。江戸時代は、頻繁に発生した干ばつなどで安定した食料確保は難しかったのだな。2食から3食に増えるとますます危機感が増すのは当然だよね。そこで当時の著名な学者であった貝原益軒に、腹八分健康説を広めさせたのではないかという大胆な推測だが面白いと思わないかな?」

隣家のインテリ夫人「そうですね・・・。貝原益軒って、養生訓を発表した方ですよね」

隠居中の大御所 暈穀菜「そうだよ。でもあくまでも江戸時代の学者ということを忘れてはいけない。彼は別の著書で、納豆のように腐ったものを食べると内臓が腐るので食べてはいけない、と言っている。発酵と腐敗の区別がつかなかった時代だからね。そんな時代に訳があって定着した腹八分健康説を、今も信じて高齢者に訴えている講師がいるのだね。これは考え直すべきというのがワシの考えだ」

隣家のインテリ夫人「私も両親に腹八分を勧めたことがありますわ」

隠居中の大御所 暈穀菜「何もゲップが出るほど食べろと言っているわけではない。十分食べたつもりでも、50代60代のころに比べると2割近くは減っているはずだ。それを腹8分にすると現役時代の何割減になると思うかな?減った分には大切な栄養素などがたくさんある。結果として高齢者は低栄養になっている例が多いのだな。この低栄養は、認知症やフレイルの原因にもなるから恐ろしいことだよ。ワシも低栄養にならぬよう、今日は焼き鳥を準備している。冷酒で始めようかね。準備を頼むね」