健康ニュース 5月15日号 子供の真剣な質問

      2023/05/19  

 ある小学校の5・6年生約100名に、「食事と健康」というテーマで45分講演をした時の体験です。「質問時間を設けて」という主催者の要望もあり「何か質問はありますか?」と言ったところ、元気そうな男児生徒から出た質問には「えっ?そんなこと考えたことないけれども・・・。」と心で叫びたくなりました。

 男の子「柴犬を飼っています。ウンチをした時、おしりを拭こうとすると嫌がります。動物園で象などの動物もウンチの後、おしりを拭いていません。人間だけがウンチの後なぜおしりを拭くのか不思議でなりません」

 会場の両サイドの先生方と後ろの保護者達は明らかに笑いをこらえているようです。

 子供の真剣な質問にどう答えるか、何十秒をどれぐらい長く感じたことでしょうか!幸いなことにも「雑学の知識」という本の内容を思い出し「確かその本に同じようなことが書いてあったなぁ・・・」

 以下が質問生徒に対する回答です。

 「人間は2本足で歩くことによってお尻にも筋肉がたくさん付くようになりました。肛門はいつもお尻の中に隠れています。ウンチをした後、拭かないと汚れたまま肛門が体に入ってしまいますね。犬などの動物は4本足で歩きます。お尻も地面と水平にあります。肛門にも力を入れる必要はありません。飛び出た腸の一部からウンチが出るために肛門が汚れる心配はなく、お尻を拭く必要もないのです」

 犬など四つ足動物は、排便時に腸の一部(直腸)が飛び出てくる、という説明は分かりやすかったようです。

 別の小学校では次の質問を受けました。

 「食べ物に好き嫌いはあまり無いのですが、ピーマンだけは苦くて食べられません。大人はあんな苦いものがなぜ美味しいと言うのですか?僕も大人になったら美味しいと思うようになるのですか?」

 多くの子供たちが、そうだ、そうだ!と言っているような気がしました。これは想定内の質問でした。

 「食べ物には5つの味がある、と言われています。甘い・酸っぱい・辛い・塩辛い・苦いの五つです。夫々の味には役目があり、甘い味は、エネルギーの基となります。皆さんが成長するためにはたくさんのエネルギーが必要です。ですから皆さんは甘いものが大好きなはずです」

頷いている子供たちが大勢いました。

「酸っぱい味は腐ったものを見つける味と言われています。腐っているかどうかは大人が調べてくれるので、子供は酸っぱいものはあまり好きではないです。辛い味は体温を上げる役目があります。子供は大人に比べて体温は高くなっています。ですから辛い物もあまり好きではないはずです。塩辛い味の役目は、血液成分などを正常にする役目があります。では苦い味はどんな役目があるのでしょうか?苦い味は毒を見つけるための味と言われています。原始時代、人々は毎日食べ物を探し見つけるために苦労していました。探し見つけた苦い食べ物には、毒があることが多いことを大人は知るようになりました。苦い食べ物は毒が多いので子供に食べさせるわけにはいきません。結果として子供は苦いものを食べないで大人になっていくのです。でも君たちも大人になったらきっと苦いピーマンが大好きな人間になっていると思いますよ」

 気のせいか嬉しそうな表情に変わった子供たちでした。

 終了間際、後方席の保護者に「親としてはピーマンを食べさせ好き嫌いを無くしたいという気持ちは理解できます。しかしあまりにも強い口調で言いますと、ますますピーマン嫌いになりかねません。ピーマンとは分からない調理をするとかの工夫をして、長い目で見守ってあげてください。いつかは必ず食べるようになりますから心配ないです」と付け加えました。 近 竹将

子供の真剣な質問・・・

 ある小学校の5・6年生約100名に、「食事と健康」というテーマで45分講演をした時の体験です。「質問時間を設けて」という主催者の要望もあり「何か質問はありますか?」と言ったところ、元気そうな男児生徒から出た質問には「えっ?そんなこと考えたことないけれども・・・。」と心で叫びたくなりました。

 男の子「柴犬を飼っています。ウンチをした時、おしりを拭こうとすると嫌がります。動物園で象などの動物もウンチの後、おしりを拭いていません。人間だけがウンチの後なぜおしりを拭くのか不思議でなりません」

 会場の両サイドの先生方と後ろの保護者達は明らかに笑いをこらえているようです。

 子供の真剣な質問にどう答えるか、何十秒をどれぐらい長く感じたことでしょうか!幸いなことにも「雑学の知識」という本の内容を思い出し「確かその本に同じようなことが書いてあったなぁ・・・」

 以下が質問生徒に対する回答です。

 「人間は2本足で歩くことによってお尻にも筋肉がたくさん付くようになりました。肛門はいつもお尻の中に隠れています。ウンチをした後、拭かないと汚れたまま肛門が体に入ってしまいますね。犬などの動物は4本足で歩きます。お尻も地面と水平にあります。肛門にも力を入れる必要はありません。飛び出た腸の一部からウンチが出るために肛門が汚れる心配はなく、お尻を拭く必要もないのです」

 犬など四つ足動物は、排便時に腸の一部(直腸)が飛び出てくる、という説明は分かりやすかったようです。

 別の小学校では次の質問を受けました。

 「食べ物に好き嫌いはあまり無いのですが、ピーマンだけは苦くて食べられません。大人はあんな苦いものがなぜ美味しいと言うのですか?僕も大人になったら美味しいと思うようになるのですか?」

 多くの子供たちが、そうだ、そうだ!と言っているような気がしました。これは想定内の質問でした。

 「食べ物には5つの味がある、と言われています。甘い・酸っぱい・辛い・塩辛い・苦いの五つです。夫々の味には役目があり、甘い味は、エネルギーの基となります。皆さんが成長するためにはたくさんのエネルギーが必要です。ですから皆さんは甘いものが大好きなはずです」

頷いている子供たちが大勢いました。

「酸っぱい味は腐ったものを見つける味と言われています。腐っているかどうかは大人が調べてくれるので、子供は酸っぱいものはあまり好きではないです。辛い味は体温を上げる役目があります。子供は大人に比べて体温は高くなっています。ですから辛い物もあまり好きではないはずです。塩辛い味の役目は、血液成分などを正常にする役目があります。では苦い味はどんな役目があるのでしょうか?苦い味は毒を見つけるための味と言われています。原始時代、人々は毎日食べ物を探し見つけるために苦労していました。探し見つけた苦い食べ物には、毒があることが多いことを大人は知るようになりました。苦い食べ物は毒が多いので子供に食べさせるわけにはいきません。結果として子供は苦いものを食べないで大人になっていくのです。でも君たちも大人になったらきっと苦いピーマンが大好きな人間になっていると思いますよ」

 気のせいか嬉しそうな表情に変わった子供たちでした。

 終了間際、後方席の保護者に「親としてはピーマンを食べさせ好き嫌いを無くしたいという気持ちは理解できます。しかしあまりにも強い口調で言いますと、ますますピーマン嫌いになりかねません。ピーマンとは分からない調理をするとかの工夫をして、長い目で見守ってあげてください。いつかは必ず食べるようになりますから心配ないです」と付け加えました。