健康ニュース 9月15日号 健康話題色々

     

①平均寿命発表に思う:今年も平均寿命が発表されました。男性は80・79歳で世界第4位。女性は87・05歳で世界2位となりました。どのメディアも、男性の平均寿命1位が香港、次がアイスランド、3位スイス、4番目が日本とあります。データだけで見るとその通りでしょう。この発表データを見ながら、以下のようなことを考えてみました。

「ある小学校の男子の平均身長は全国平均に比べて10センチも高いという驚異的な発表があった。記者が実態を見に行ったところなんのことない、その小学校は過疎化のため5・6年生しかいなかった」でもデータ上は間違いではありません。

日本人男性の平均寿命が世界4位になったという記事を目にしながらデータの取り方、理解の仕方について異論を述べざるを得ません。なぜ新聞をはじめメディアはこんな無意味とも言える発表を競ってやるのでしょうか。何らかの付記があっても良いのではないでしょうか。WHO発表によると2015年現在、人口が1億人以上の国は12か国。人口の多い順から、中国、インド、アメリカ、インドネシア、ブラジル、パキスタン、ナイジェリア、バングラディッシュ、ロシア、メキシコと続き次が日本。あとはフィリピンです。

発表された男性の平均寿命上位の国々と人口は、香港が730万人、以下アイスランドは32万人、スイスは824万人、日本は1億2700万人です。0参考までに書きますと、人口1億人以上の国ではアメリカ人男性の平均寿命は76歳。以下メキシが73歳で、中国は72歳、ブラジルが70歳。以下は60歳代となっております。世界2位とはいえ、人口1億人以上の国では日本が圧倒的に群を抜いています。

平均寿命上位の国々の人口は、東京都の人口よりも少ない国ばかりです。比べること自体意味があるのでしょうか。平均寿命はその国の医療水準や食による栄養水準を表しております。メディアにおいては諸条件も考慮して発表すべきではないでしょうか。ついでながら、2015年の世界の男女の平均寿命は71・4歳。男性は69・1歳、女性は73・8歳という報告もあります。平均寿命発表が無意味というつもりは全くありませんが・・・。

②東京の気温上昇:暑い日が続いております。先日友人がこんな事を言っていました。

「歳のせいか、暑さに弱くなったよ。3年ほど前は最高気温35度でも平気だったが去年あたりから35度と聞くと、暑さ負けしそうだよ」

いいえ、歳のせいではありません。メディアが発表する東京の気温測定場所が変わったのです。

2014年12月、それまでの気温測定器は東京大手町の合同庁舎、気象庁本庁の一角にありました。ビルに囲まれて風通しも良くない、照り返しもあり自然の状態からは程遠いという声が年々増え続け今の観測場所、緑豊かな皇居の北の丸公園の一角に移動しました。

新旧測定器の距離間は約900Mとのことですが、環境が異なり1度5分前後の温度差が生じるとのことです。友人が言っていた最高気温35度は2年前では37度近くになっています。体温に近い気温だと多くの方がうんざりするのも当然でしょう。

データ上、移転後の熱帯夜(日最低気温が25度以上)日数は減り、逆に冬日(日最高気温が0度未満日)は増加しています。今の時期、1度上がればビヤガーデンの売上がすごく上がるそうですね。