<コンビニ創業戦記・鈴木貞夫言行録>(第42回)

     

第7章・ソフトブレーンフィールド時代(その20)

「朝令スピーチ事例集」(その20)

――2019・4・23――

九州・関西・中部のみなさん。平成最後の『心のハイタッチ』を送ります。

いよいよ平成も後1週間余り、名残惜しい気もしますが、5月1日からは、新天皇と新しい『令和』の時代が始まりです。

記念式典のお祝いムードと共に、史上初の10日間の連休が政府主導の「キャツシュレス・ウイーク」で始まりますが、十分にエンジョイすると同時に、新しい時代のスタートに向けた心構えを固める機会にもすべき時だと思います。

その意味で今日は、毎週全員で唱和している本年度のスローガン『みんなでつくろう新しいフィールド』の「新しい」と云う言葉の意味について考えてみたいと思います。

そこで参考になるのが、最先端の経営学として評判のスタンフォード大・チャールズ教授&ハーバード大・マイケル教授共著・『両利きの経営』(東洋経済新報社刊)です。

著名なコンサルタント・冨山和彦氏の解説によると、

《 「イノベーション」にはポジティブなイメージがあるが、『破壊的イノベーション』と『改良的イノベーション』の二つがある。

『破壊的イノベーション』は、既存の産業を消滅させ、既存のトッププレーヤーを瞬時に窮地に追い込むような時代を変える革命的なイノベーションのことで、「スピード・柔軟性・ミスへの耐性」等が特徴。

平成の初めから、世界は「グローバル革命とデジタル革命」がもたらす『破壊的なイノベーションの時代』に入っている。

昭和の晩年には、『ジャパン アズ、ナンバーワン』と云われた日本経済と企業が、平成と同時に、長期低迷に入る時代と重なっている。

日本企業は『改良的イノベーション』を得意とし、「絶えざる改善・顧客への細心の注意・厳密な実行」などで優れていたが、それだけでは、不連続で劇的な『破壊的イノベーション』に太刀打ちできない状況に陥っているのだ。

既存事業の立場から、『破壊的イノベーション』に対して如何に生き残り、さらに自らの成長のエネルギーに転じるためには『両利きの経営』が不可欠である。

『両利きの経営』とは、

「連続的・改良的イノベーション力」「不連続な破壊的イノベーション力」を兼ね備える「複合的な経営力」のこと。

それは勿論簡単なことではないが、みんなが力を合わせれば、実現できる。

平成の30年間、破壊的イノベーションに翻弄されてきた日本企業は今こそ、『両利き経営力』を強化して、『令和』の時代の反転攻勢を実現しなければならない。 》とあります。

私流に解釈すれば、「算盤と論語の両立」をといた渋沢栄一の『道徳経済合一説』 、即ち、

(利益を求める企業活動の中に道徳が必要で在り、その実践が社会の利益につながる)との考え方であり、現代風に云えば、『科学と感性の両立』『ハイテクとハイタッチの両立』という「2兎を確実に追う戦略」と云う事だと思います。

今週の発句は

『桜散る ナイスショツトの 花吹雪』

『ギャラリーは 桜並木の ゴルフかな』

『宙天に おぼろ満月 春の宵』

平成最後の<ワッハッハ!>で、締めくくりたいと思います。

――2019・6・11――

全国の皆さんお早うございます。心のハイタッチを送ります。

梅雨本番です。気温の変化に注意致しましょう。

ず、元崇さん、ご入社おめでとう。

さて、「令和」時代が華々しく始まって50日ですが、世界では相も変わらず、米中貿易摩擦、英EU離脱問題、イラン問題、北朝鮮問題などに全く見通しが立たず不確実性が高まる中で、「G20貿易・デジタル経済相会議」、「G20財務相・中央銀行総裁会議」が開催されました。

月末には、「G20首脳会議」が行われる予定です。世界経済の見通しや対応策について議論される予定ですが、議長国としての日本の調整力が問われています。

さらに国内では、国会解散同時選挙が予想される一方で、高齢者交通事故多発に伴う8050問題で、「引き籠りクライシス」に注目が集まるなど、多事多難な世相を感じます。

環境が激変する危機の時代に立ち向かうには、平常心が大切といいます。

「ピンチに動じない平常心を養うにはどうするか」。

来年の東京5輪を目前に、今年9月には日本で初めてのラグビ―ワールドカップが開催される予定です。

昨年の全国大学ラグビー選手権で、帝京大学が史上初の9連覇を果たし、ラグビーフアンの注目を浴びました。

帝京大ラグビー部・岩出雅之監督(51歳)が書いた『常勝軍団プリンシプル』が、昨年3月に日経BP社から出版され、大評判を呼び、すでに8版を重ねています。

岩出監督は、平成8年に就任して以来22年間、スポーツ心理学の教授を兼任しながら、監督を続けています。

最初の10年ほどは全く勝てなかったが、選手の指導法を従来の体育会系から、がらりと

転換させて、第46回(平成21年)以降連戦連勝、史上初の9連覇を果たしました。

私も興味を覚え、読みましたが、ビジネス書としても大変に参考になります。

その中で、自分自身が、直ぐに日々実践出来、継続することで、必ず効果が表れると確信できたことを紹介したい。

選手とチームが、「試合本番に、普段の実力を発揮できるにはどうするか」、です。

「日々マインド≒平常心を整える仕方」についてです。

仏教の禅の基本である、『三調』=「調身」・「調息」・「調心」の実践です。

身を整え、息を整え、心を整える。座禪や瞑想を行う時の基本です。

これは一人でも、実践できます。朝、仕事の始まりの前に、

「好い姿勢を保ち(調身)」、「ゆっくりした呼吸で(調息)、心を落ち着ける(調心)の積み重ねであり、鍛えると云うよりは、自らを整えるイメージです。

と云うわけで、今回から≪お陽さま顔出し『ワッハッハ!』≫を止めて、次に変更します。

①「調身」。

《背筋を伸ばして好い姿勢を保つ》

②「調息」。

《深呼吸、ゆっくりと息を吸い3秒止めて、口から少しずつゆっくり吐き出す》

③「調心」。

《自分で最高に良いと思う顔をつくる》

鈴木貞夫年譜第2四半期」

「4月」        

 4月 2日  役員MT

     9日  役員MT

    12日  三優監査法人MT

    16日  役員MT

    18日  第156回SC 会

    23日  部門長会

    25日  取締役会

         監査役会

「5月」

  5月 8日  役員MT

     9日  JFA年次総会

    10日  第1Q報告会

    14日  役員MT

    21日  経営会議

         取締役会

         監査役会

    28日  部門長会

「6月」 

 4日  経営会議

    11日  役員MT

         フードボイス協議会

    13日  第158回SCゴルフ会 (千葉CC川間C)

14日  取締役会

         監査役会

    18日  経営会議

    21日  監査役月報作成

    25日  部門長会議

                       以上

――以下次号は『鈴木貞夫言行録」(第43回)に続くーー

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