カフェイン入りモルト飲料、4社に警告
執筆者:編集部
ウォール・ストリート・ジャーナルによると米食品医薬品局(FDA)は17日、カフェイン入りモルト飲料(ビールなど)のメーカー4社に対し、安全基準を満たしていないとし、場合によってはこれら製品を没収すると警告した書簡を送付したと発表した。これらメーカーは「ジューズ」を製造するユナイテッド・ブランズ、「フォー・ロコ」を製造するフュージョン・プロジェクツ、チャージ・べバレッジズ、ニュー・センチュリー・ブルーイングの4社。このうちフュージョンは今週初め、規制当局の措置を予期してカフェイン注入をやめたと述べている。これらメーカーに対し、FDAは販売している製品が連邦法に違反しており、「カフェインとアルコールを混合すると健康上の懸念が生じる」と指摘、問題是正のため15日間の猶予を与えると述べた。FDAは、今回の措置は各種の科学的な調査に基づいているとしている。最近数週間、未成年の若者が果実風味の人気飲料「フォ-・ロコ」を飲んだところ、体に異変が生じて病院に担ぎ込まれる例が続出して問題となっていた。ミシガン、オクラホマ、ワシントンなどの州はこうした混合飲料を禁止する措置を出している。消費者保護団体や科学者グループは、アルコール飲料にカフェインなど刺激物を混合すると、酔いの感覚が隠され、自動車運転などで無謀な行動をとる恐れがあると以前から警告していた。カフェイン入りのモルト飲料は4年以上前から市場に出回っている。メーカー側は、製品は人々が長年にわたって摂取してきた「ラム・アンド・コーク」やウイスキー入りのアイリッシュコーコーヒーなどの混合飲料とほとんど変わらないと主張していた。ウォツカ、ウイスキーなどアルコール製品の多くはカフェインも含んでいる。2008年、ビール製造大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブとミラー・クーパーズの両社は、各州の司法長官の圧力を受け、カフェイン入りアルコール飲料の販売を停止した。それ以降、最高12%のアルコールを含むラズベリーやスイカ風味の「フォー・ロコ」や「ジューズ」などがこの市場を席巻していた。(原文のまま)