農水省、クリーン開発メカニズムプロジェクト政府承認審査結果について

      執筆者:編集部2

農林水産省は、2月2日、クリーン開発メカニズム事業について、京都メカニズム推進・活用会議における審査の結果、民間8社の連名による政府承認の申請が承認されたことを発表した。クリーン開発メカニズム(以下CDM)事業とは、京都議定書により温室効果ガス排出削減が義務づけられている先進国(投資国)と義務を有していない途上国(ホスト国)が共同で排出削減事業を実施し、その削減分を投資国が自国の目標達成に利用できる制度をいう。CDM事業として認められるためには、申請者は、投資国とホスト国の両国からプロジェクトの政府承認を得る必要があり、今回、以下の3つのプロジェクトについて、日本政府の承認申請が出され、関係府省から構成される京都メカニズム推進・活用会議において審査を実施した結果、承認された。(1)アルバニア荒廃地における自然再生支援プロジェクト(取組概要:過剰放牧により荒廃した土地6272haでの森林回復、CO2吸収量予測:約2万3千トンCO2/年)、(2)フンボエチオピア自然再生支援プロジェクト(取組概要:牧畜目的の開墾等により森林被覆が減少した山岳地域2728haでの森林回復及び当該活動を通じた雇用の創出、CO2吸収量予測:約2万9千トンCO2/年)、(3)ウガンダ・ナイル流域再植林プロジェクト(取組概要:劣化草地となっている木材生産用造林地342haでの森林回復、CO2吸収量予測:約6千トンCO2/年)。なお、申請したのは、出光興産株式会社、沖縄電力株式会社、サントリーホールディングス株式会社、社団法人日本鉄鋼連盟、住友化学株式会社、住友共同電力株式会社、石油資源開発株式会社、東京電力株式会社の民間8社で、上記3プロジェクトとも同8社の連名による申請。