大地を守る会とオイシックス「GAP」支援施策今秋開始

      執筆者:shirai

大地を守る会とオイシックスは、農業生産工程管理(GAP:Good Agricultural Practice)の取得・運用に関する2つの支援施策を、経営統合予定の今秋より開始する。
GAPとは、農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検及び評価を行うことによる持続的な改善活動のこと。点検項目は関係法令等の内容に則して定められており、農業者や産地が取り入れることで消費者や実需者の信頼の確保とともに、労働安全の確保、競争力の強化、品質の向上など、農業経営の改善や効率化できることが期待されている。
また、2020年の東京オリンピックの選手村で提供する食材にGAPの取得が条件とされるなど、注目を浴びている。
しかし、審査料は数十万~百万円程度かかるとされること、取得のための指導を受ける費用がかかることなど、対応コストが高いことが課題となっており、現在の取得率は1%程度にとどまっている。
そこで両社は、今秋より契約農家向けにGAP取得の無料指導および審査料を負担することと、契約農家に限らず、全国のGAP取得生産者向けに「生産管理アプリ」を提供するという2つの支援を開始することを予定。
これにより、生産者は「GAP取得・運用上の負担軽減」「品質への信頼性向上」「販路の拡大」「栽培管理工数・コストの削減」というメリットを得られ、両社は「品質管理コストの削減」「安定した規格のサプライ確保」というメリットを得ることができる。