明治「免疫調節作用に着目したヨーグルト」技術賞受賞
執筆者:編集部
明治は、第71回 日本栄養・食糧学会大会で、免疫調節作用に着目したヨーグルト(OLL1073R-1株で発酵したヨーグルト)の開発と生理効果の応用展開などの一連の研究が評価され、技術賞を受賞した。本賞は、栄養科学または食糧科学の発展に寄与する産業上の技術開発に授与されるもので、公益社団法人 日本栄養・食糧学会が毎年表彰している。日本では少子高齢化が進展し、日常生活からの疾病予防・健康管理の重要性が増している。そこで、免疫力を高めるヨーグルトの開発を目指し、保有する4000種類以上の菌株の中から、ナチュラルキラー(NK)細胞を活性化させる多糖体を産生する乳酸菌OLL1073R-1株を見出し、その乳酸菌で発酵したヨーグルトの継続摂取により、NK活性が低い高齢者のNK活性を高め、風邪やインフルエンザにかかるリスクを減少させる他、インフルエンザワクチンの接種で作られる抗体を増やす可能性も示され、応用展開として夏バテに対する効果を検証し、代表的な症状である全身のだるさや疲労感を軽減することも示唆され、この一連の研究より、OLL1073R-1株で発酵したヨーグルトの摂取は、体調管理に有用であり、人々の生活の質の向上に寄与する可能性が示された。