キリングループ「Aリスト」獲得 CDP環境影響評価で
2017/11/13 執筆者:shirai
キリンホールディングスは2017年10月24日、CDPにより「気候変動Aリスト」「ウォーターAリスト」企業の認定を受た。
CDPは水資源を守り、森林を守ることの促進を目的に、企業の温室効果ガス排出量や気候変動等に関する取り組みの情報を収集、評価している国際非営利団体。
投資家による投票で気候研究の第一位を獲得し、資産総額100兆米ドルに及ぶ機関投資家と協働している。
企業の環境影響についての情報開示と管理を促しており、2017年には、世界全体の時価総額の55%相当を占める6,300社がCDPを通じて環境情報を開示している。
「Aリスト」とは、企業活動が気候変動等への対応と戦略において世界のリーダーであると評価された企業に与えられる最高評価で、2017年Aリストは160社のグローバル企業で構成されている。
うち、「気候変動」、「ウォーター」ともにAリストに認定されたのは世界で25社、日本企業は6社になる。
同グループがAリストに認定されるのは、「気候変動」については2014年から4年連続、「ウォーター」については2年連続。
同グループは、「キリングループ長期環境ビジョン」の中で、生物資源、水資源、容器包装、地球温暖化を重要な4つのテーマとして定め、徹底した省エネ活動、太陽光発電や風力発電、水力発電による電力の活用、および排水処理設備から得られるバイオガスを利用した発電などの再生可能エネルギーの活用、容器軽量化や共同配送を含むバリューチェーンでのCO2削減の取り組みなどを進めている。
‘地球温暖化’の防止については「2030年までに2015年比で、グループ全体のScope1とScope2の合計を30%、Scope3についても同じく30%削減する」という高い目標を掲げ、「SBTイニシアチブ」の承認を取得。
また、‘水資源’については、事業を営む各地域における高いレベルでの節水活動、使い終わった水をきれいにして自然に還す取り組み、業界に先駆けて始めた製造事業所の水源地での森林活動などの取り組みを積極的に進めている。
さらに、‘水資源’には大きな偏在性があることから、2014年にはグローバルに展開している6カ国35カ所の主要製造事業所における立地流域の水リスク評価、及び日本の綜合飲料事業を中心としたバリューチェーン上流での水リスク評価を行うなどして、長期的な視点で水リスクが経営に与える影響の把握にも努めている。