厚真町「不老長寿のハスカップ、話題集める」

      執筆者:編集部

不老長寿の妙薬として知られている北海道・厚真町産「ハスカップ」が話題を集めている。ことの発端は今年8月、キリンビールがハスカップを原料にしたクラフトビールを発売したところ「今まで味わったことのない微妙な味わい」として人気沸騰、人づてに広がり始めた。

世に不老長寿らしき食べ物は万と転がっているが、このハスカップ、果たして不老長寿に効果があるのか、その真意をただすため専門機関に調査を依頼した。その結果、科学的に長寿に効果があると証明されている。不老長寿はともかく、その裏付けとなるデータとしてポリフェノールの量が異常に多い。ちなみにブルーベリー7,55mg/g、ペパーミント7,9mg/に対して28mg/gと5倍の含有量が確認された。ポリフェノールは抗酸化作用が強く、体内の活性酸素など有害物質を軽減し、動脈硬化などのリスクを軽減させる効果がある。マウス実験では43日後のマウス血液は血中脂肪、内臓脂肪の減少がみられた。

こうした科学的証明の結果、ビール業界の最大手キリンビールがハスカップをクラフトビールに採用、東京・代官山にあるスプリング バレー ブルワリー(SVB)で醸造を開始、8月からクラフトビールとして売り出した。

ハスカップはアイヌ語のハシカブ(枝の上になるもの)に由来しているが、高さ1,5mの低木で、北国に自生している。厚真町ではハスカップの機能性に早くから注目、植林を重ね今や全国一の生産量を誇っている。ハスカップはゼリー、ジャム、羊羹、ジュースなどの加工用原料に利用されているが、まだまだ一般的には知られていない。厚真町では今回キリンビールとの提携で、自信を深め本格的な販売に取り組む。昨年の北海道胆振東部地震では甚大な被害を受けたものの生産者の手によって復興、ハスカップは元気に成長している。http://www.town.atuma.lg.jp/