健康ニュース 10月15日号 コドモロコモとは!
ロコモティブシンドローム(以下ロコモと書く)とは、主に高齢者に発生する運動機能障害(筋肉、骨、関節など)で、それによって移動機能などが若いころに比べて低下し生活にも支障をきたすことを意味しているものと考えていました。
ところが最近届いたレポートによると、小中学生の間にもロコモと判定されるケースが年々増えているとのことです。特にこのコロナウイルス騒動がまだ収まっていない時期、今まで以上にロコモの子供が増えることを懸念する声が高まっているということを知り愕然としました。
子供のロコモとしては以下のことが考えられます。
①朝礼で立ち続けられなくなる
②和式トイレが使えない
③足がすぐつってしまう
④雑巾がけができず顔をぶつけ歯を折ってしまう
⑤逆立ちができない
⑥転んだとき手をつけず顔を打ってしまう
⑦キャッチボールができず顔にボールを当ててしまう
まだまだ多くの例があるかもしれませんが・・・。
専門家は色々な原因をピックアップしています。
*車社会になり歩数自体が減っている
*住宅環境の変化により外遊びをしなくなった
*ゲーム遊びによる障害が増加しているなど
これらは保護者の指導により改善すべき問題と考えます。学校生活でこれらの改善を求めることはあまりにも安易な考え方といえます。
考えてみましょう!
子供が学校で生活する時間は平均すると最大でも8~9時間ぐらいでしょうか。残りの15~16時間は家庭の管理下にあります。登校しない土日や夏休みなど長期の休みを考えると、睡眠時間も含めて子供の健康管理をやらなくてはいけないのは各家庭の責任と思います。
元気な子供たちが学校生活の中でけがをすることも多いでしょう。問題は小さなけがを数多く経験し、その中から大きなけがをしない工夫を身に付けるようになるかです。時間を要しても子供は必ず身に着けるものです。
例えば、子供が鉄棒の逆上がりができないなら、近所の公園などに連れていき、親の見守る中、必死でやろうとしている子供をフォローして上げると、子供はますますやる気を出し頑張ろうとするはずです。一度はやってみませんか。ゲームを買い与えることも悪くはないかもしれませんが、買い与えたゲーム機によって子供の運動時間が減るならば問題外です。
言うまでもなく子供を取り巻く生活環境は便利になり過ぎていることは間違いありません。
例えば*水道の蛇口は手を出すだけで水が出る(手でひねる作業が必要ない)*靴にも紐がなく簡単にはける*鉛筆はナイフを使わなくてもよい*缶切りで缶を開けたことがないなど。
一年365日は、8760時間です。在校時間は1日8時間程度で、年間200日登校するとしても在校時間は年間時間の約18%程度です。この18%で良い結果を求めることが理不尽なことはだれでも理解できることでしょう。
給食に子供の栄養管理を任せるということも同じで、夏休みなどを考慮すると給食は200日程度です。1日3食摂ると年間では1095回となり、給食率は偶然にも約18%となります。子供の健康を考えた時、この18%という数字を保護者がどう考えられるでしょうか。18%に任せるな!