龍谷大学「水田転換畑栽培のラッカセイ使用チョコ」開発
執筆者:motoe
龍谷大学農学部(滋賀県大津市)では、地域に貢献できる研究・教育を目指す「持続的な食循環プロジェクト」を実施おり、今回、農学部の学生有志19名が、農学部牧農場(滋賀県大津市牧地区)で栽培・収穫した作物をどのように付加価値のある商品として販売するのか考え、「食の循環」を体験しながら学び、その成果として商品を開発した。今回、開発した商品は、龍谷大学農学部牧農場で収穫した通常の約2倍の大きさのラッカセイ<品種:おおまさり(平成19年千葉県育成品種)>を活用したチョコレート菓子「BONBONS de CHOCOLAT」で、開発にあたっては日仏商事(兵庫県神戸市)が協力。素材のラッカセイ「おおまさり」は農学部牧農場が持つ水田の一角に有る水田転換畑で栽培されたもの。滋賀県は、琵琶湖をもつ地域として地形や気候が稲作に適しており、耕地面積も広いが、近年の担い手不足やコメの消費量減少などが課題となっている。そこで、水田だった耕地を畑として使用する「水田転換畑」が新たな活用策の1つとされているが、排水性が劣り、乾土効果が高い水田転換畑では、園芸作物の耐湿性は脆弱であることが多く、土壌が不安定となっていた。また、土地の改良に時間とコストがかかってしまうため、水田がもつ排水性や地力を活用できる作物の栽培が望まれていた。このことから、同チームでは、換金性が高く(単価の高い)新たな価値を付加した農作物としてラッカセイ「おおまさり」の栽培を提案し、商品化を通じて6次産業化に取り組み、地域環境の保全や地域が直面する課題解決を探ったという。商品は、学生が栽培・収穫した「おおまさり」を、日仏商事チョコレートファクトリーでプラリネ(ローストした木の実をシロップと絡めペースト状にしたもの)にし、ミルクチョコレートに混ぜ込み、「おおまさり」ならではの香ばしい風味を活かし、香り・食感ともに楽しめるボンボンショコラに仕上げられている。同プロジェクトで制作したボンボンショコラは、大学内での販売、京都市の書店、大津市近隣のショッピングモールや草津市の百貨店での販売が予定されている。【商品概要】■商品名:「BONBONS de CHOCOLAT」(チョコレート菓子) ■価格: 4個入1,000円/10個入2,000円(税込)<大学にて購入の際は4個入850円/10個入1,850円(税込)> ■製造:日仏商事 ■ 加工:龍谷大学農学部