NITE「国内初の食品機械衛生試験所」認定
執筆者:motoe
製品評価技術基盤機構(NITE)は、2月9日、欧州衛生工学・設計グループ(EHEDG)による認証取得に必要な食品機械の衛生試験を実施できる試験所として、日本食品分析センターを国内で初めて認定した。食品衛生上の設計を備えた食品機械は、近年、欧州など海外で認証が求められているが、国内には対応できる試験所がなかった。今回の認定により、国内食品機械メーカーは、EHEDG認証取得のための試験が国内で可能となる。工場での食品の加工などに使用される機械全般を「食品機械」と呼び、食品機械産業の販売額は約5,900億円であり、その規模は年々拡大している。また、日本は世界の食品機械の約10%を生産しており、その大半は特殊な技術や機能を提供する中小企業が担っているが、近年、食品機械を欧州に輸出する際にはEHEDG認証が求められるようになってきており、これまでは国内にEHEDG認証に対応できる試験所がなかったため、海外で衛生試験を受けなければならず、機器輸送費・渡航費等のコスト、言語の壁や時間損失などが大きな負担となっていた。今回、NITEは、日本食品分析センターを、EHEDG認証が求める食品機械の衛生試験に対応できる試験所として、国内で初めて認定。EHEDG認証取得のための試験環境を国内に整備することで、NITEは、日本の食品機械メーカーの認証取得手続に伴う負担軽減、利便性向上によって海外進出を後押しする体制を整えたことになる。