くら寿司「スマート養殖」本格始動

      執筆者:motoe

回転寿司チェーン「くら寿司」を運営するくら寿司(代表取締役社長:田中邦彦、所在地:大阪府堺市)は、AIやIoTを活用した「スマート養殖」で育った真鯛「【愛媛県産】AI桜鯛(一貫)」を3月11日から期間限定で販売。また、「大とろと愛媛県フェア」を開催し、愛媛県産の柑橘のオイルをエサに混ぜて育てたフルーティーフィッシュ「【愛媛県産】みかん真はた (松浦水産)」や、愛媛県で養殖されたクエとタマカイのハイブリッド魚である「【愛媛県産】くえクイーン(一貫)」なども合わせて販売する。近年、漁業における「人手不足」が深刻化しており、「不安定な収入」や「労働環境の厳しさ」などが原因で「若者の漁業離れ」を招くなど、担い手不足が大きな課題となっているが、同社では2010年より「漁業創生」をテーマに、様々な活動を実施しており、その新たな取り組みとして、2021年11月1日に業界初の水産専門会社である子会社「KURAおさかなファーム」を設立。人手不足と労働環境改善を目指し、AIやIoTを活用したスマート給餌機による「スマート養殖」の実証実験として、2021年春から愛媛県内で真鯛の委託養殖を開始した。このスマート給餌機は、ウミトロンが開発したもので、AIにより魚の食欲を解析し、自動で適切な量とタイミングの給餌が可能です。また、スマートフォンを活用することで遠く離れた場所からも給餌の様子が確認でき、従来よりも作業の効率化が図れるというもの。今回販売する「AI桜鯛」は、昨年4月から、実証実験としてこの「スマート養殖」で育てた真鯛で、大手外食チェーンでの商品化は初めての試みとなる。また、この実験結果を受け、このほど愛媛県宇和島市内の養殖業者3社と契約が結ばれる。さらに、今年6月頃から、スマート給餌機を使った、真鯛の委託養殖事業を本格始動。養殖を委託した真鯛は「KURAおさかなファーム」が全量買い取りし、くら寿司で販売することで生産者様の収入の安定にも寄与することとなる。なお、同日より、愛媛県との協力により実現した「大とろと愛媛県フェア」も同時開催。愛媛県の自然豊かな海と、最新の養殖技術で育った魚を揃え、エサに愛媛県産の柑橘のオイルを混ぜて育てたフルーティーフィッシュ®「【愛媛県産】みかん真はた(松浦水産)」や、愛媛県で養殖されたクエとタマカイのハイブリッド魚である「【愛媛県産】くえクイーン(一貫)」なども多数登場する予定だ。