第787話 「菊谷」の《三角蕎麦》

     

 ソバリエの小池ともこさんと齋藤利恵さんから、「菊谷」さんの三角蕎麦》を食べに行きましょうと誘われたので、ご一緒した。
  「一東菴」さん(第779話)に続いて《三角蕎麦》の第二弾ということになる。
  その前に前回786話に倣って舌学メンバーをご紹介すると、南から佐賀県出身1名、東京都出身2名。女性2名、男性1名。年代は非公開。今回も人数が少ないので、条件的な傾向は見られず、個人の好き嫌いで美味しさが決まる会になるだろう。

 先ずは《多摩の地ビール》、これは飲みやすかった。そして《玉子焼》《馬刺》。お二方は《玉子焼》と《馬刺》がお好きなようで、たしか前回の「一東菴」でも口にされていた。両店ともに《馬刺》は会津産だった。私はいつもの《鴨》、それに最近発酵食品に興味をもっているので《糠漬》、さらに《天麩羅》《トマト》などなどが胃の中に入っていった。

 さあてお目当ての蕎麦は、《乗鞍の一九》《栃木産の秩父在来 九割五分》《三角在来の九割五分》の三種、とも蕎麦の匂いと蕎麦の味がむんむんする。凄いと思った。特に《三角蕎麦》は緑色の実だけ選別して打ったというから、目にも舌にも緑の味がした。さすが「菊谷」さんと感動しっぱなし。

《参考》
✡一東菴の《三角蕎麦》
https://fv1.jp/81054/
ほしひかる「美味しさを考える―舌学のススメ―」 http://www.edosobalier-kyokai.jp/tk/thinktank.html#list3 
✡ほしひかる著『新・みんなの蕎麦文化入門―お江戸育ちの日本蕎麦

  〔江戸ソバリエ協会 ほし☆ひかる〕