<コンビニ創業戦記『鈴木貞夫言行録」>(第64回)

      2023/01/04  

第7章(株)ミトリズ 時代 (その6)

『最近の読書シリーズ』(其の3)

<デビッド ・A・シンクレア著『LIFE SPAN』(老いなき世界)を読んで> (其の3)

ーー健康寿命120歳超えを目指す旅――

5・第二部・私たちは何を学びつつあるか『現在』(その2)

『若く健康な未来への選択肢』

人類の歴史が始まって以来、老化は季節の移り変わりと同じものと捉えられてきた。

春から夏へ、次いで秋へ、そして冬へと向かう季節の移ろいは、幼年期から青年期へ、

次いで中年期へ、そして「老後」へという人生の段階を表す喩として用いられてきた。

だが、20世紀の後半になって,老化の症状に対して個別に対処できる可能性があるとの

新しい發想が生まれる。酵母から線虫、マウス、ヒトに至るまで、あらゆる生物に

共通する酵素が老化を調節していることが分かつて来たからだ。

大型類人猿の1500万年にわたる歴史を考えると、私たちヒト科動物は誕生して以来、

捕食、飢餓、病気、妊娠、出産による死亡、感染症、天災、そして仲間内の暴力に

命を脅かされる時期が圧倒的大部分を占めてきた。

当然ながら、10年か、20年しか生きられない個体がほとんどであった。

ホモ属が登場する比較的新しい時代になってからも、今の私たちがが「中年」

と呼ぶ現象が現れるのは極々最近のことである。

つまり50歳を超える寿命を期待するなど夢物語以外の何物でもない時代が

進化の歴史のほとんどを占めてきたのだ。

勿論、現代では腹をすかせた猛獣に連れ去られる心配をする人間はほとんどいない。

飢えと栄養失調は、悲しいかなまだ少し残つているが、悲惨極まりない飢餓は次第に減っている。

出産は途上国で改善の余地はあるが、安全になりつつある。

近代的な公衆衛生が普及したお陰で、感染症による死亡率は大幅に減少した。

最新の科学技術で自然災害の予知も進んでいる。

そして、「この世は悪と暴力だらけだ」と思いたくなることは多々あるにしても

殺人殺生率と戦争の数は数十年前から地球規模で減少している。

こうして私たちは長く生きられるようになった。

『進化するする医療』

①老化細胞の除去

先ず老化細胞除去薬として期待される『セノリティクス』の人間を対象とした臨床実験が、2018年に始っている。

有効とわかれば、その潜在性は途方もなく大きい。

②老化ワクチン

2018年、スタフォード大学の研究チームが、マウスの各種のガンの発生を大幅に下げる予防ワクチンを開発した発表した。

ガン細胞を死滅させるのに免疫系が使えるのなら、同じことが老化細胞にできると考えてもおかしくはないだろう。

今から数十年先には、赤ん坊に各種ワクチンを打つだけでなく、中年を迎えた時に老化の予防注射をするのが普通になるかもしれない。

③老化のリプログラミング

2006年、日本の幹細胞研究者山中伸弥は、「遺伝子の組み合わせをいくつも試した結果、

4つの遺伝子が成熟細胞を『人工多能性幹細胞(ips細胞)』に変える事を発見した」発表した。

iPS細胞は未成熟な細胞であり、誘導すればどんな種類の細胞にも変身できる。

要するに、山中は、『細胞を若返らせることが培養皿の中で出来る』事を実証したのだ。

この発見により、山中はジョン・ガードンと共に2012年のノーベル生理学賞を受賞した。

④個人に特化した精密医療へ

DNA解析やウエラブル機器などのテクノロジーが、この先20~30年のうちに、

地球上の大多数の人々が利用できるようになり、健康寿命の平均は確実に伸びるだろう

⑤パーソナル・バイオセンサーの時代

すでに私たちは、パーソナル・バイオセンサーの時代に向けて大きな一歩を踏み出している。

スマートフォンが手放せないように、センサーなしでは家を出なくなる。

自分の体をリアルタイムでモニターし、健康に関する日々の決断をデータに基付いて下せるようになる。

更に、人類にとって最大の脅威の一つである新型コロナウイルスのような次なる感染症のパンデミックを阻止する大きな武器ともなろう

――以下 次号の第三部『私たちはどこへ行くのか』(未来)に続く。

 

『朝礼スピーチ事例集』㊴

――2022・11・22――

全国の皆さん お早うございます。半年ぶりに『心のグータッチ』を贈ります。

ミトリズ元年も後ひと月余り、月日の速さに驚くばかりですが、毎週の朝礼で聞かせていただく皆さん方のスピーチは、どれも内容が豊かで、感銘を受けています。本当に有難う。

先週末には、執行役員による年計合宿会議の総括MTに参加して、執行役員の皆さんの新年度に向けて熱意の籠る熟議の成果を確認させて頂き、ありがとうございました。

さて今日は、最近私が感じた心に響くニュースに付いて、二つお話したいと思います。

先ず一つは、日本の「センテナリアン(百寿者)急増」のニュースです。

厚生労働省が、9月に発表した「センテナリアン・1世紀を生き抜いた百寿者」が、

今年9万526人を超えたというニュースです。

老人福祉法が成立した61年前・昭和36年(1961)には153人、 

その20年後の41年前・昭和56年(1981)には1000人、

その17年後の24年前・平成10年(1998)1万人超、 

その14年後の10年前・平成24年(2012)5万人超、 

その10年後の今年、令和4年(2022)には 9万526人

日本のGDPや一人当たり賃金が、この30年間、全く伸びていない中で、平均寿命だけは世界一を守り続けていることは、真に世界に誇るべきことであると思います。

二つは、最近読んだ本、ヨハン・ノルベリ著『OPEN』(ニューズピックス社刊)の話です。

著者はスエーデン生まれの47歳の歴史社会学者、現在、米国で活躍中の現代を代表する

ビッグシンカーの一人で、今年の「エコノミスト誌」の「ブツク・オブ・ザ・イヤー賞」受賞。

日本でも、今年4月に出版され、新聞で紹介されました。

私も、スマホでアマゾンに注文して、すぐに通読し、心に響く言葉に出会いました。

特に、現在の分断と対立の危機の時代を切り開く上で、指針となる心に響いたフレーズは、

<『開く』事が出来る人・組織・国家だけが生き残る>と、

<『ダイバーシテイ』と『イノベーション』は、正の相間関係にある>という二つのフレーズです。

すなわち、「多様性」が進んだ組織は、「革新」が進みやすく、

「革新」が進む組織は、「多様性」も進みやすいという関係です。

<全ての人が能力を思う存分発揮し、のびのびと成長できる企業>を目指すわが社「ミトリズ」に、ぴったりのフレーズであると確信し、ここに紹介いたします。

最後に、年末年始が近くなり、コロナとインフルエンザのWパンチの第8波が心配です。

くれぐれも、油断せずに、感染予防の基本を実践し続けていただきたい、と申し上げて、

終わります。                   以上

鈴木貞夫年譜・2022年度第4四半期』②

11月     1日・朝礼

       ・プロジェクトMT

       ・部門長会議

     8日・朝礼

       ・部門長会議

       ・フードポイス月例会(於学士会館)

     9日・一橋31年会幹事会

    10日・第170回SCゴルフ会(於千葉CC川間C)

   

 

 

 

          15日・朝礼 

       ・部門長会議

    18日・年計合宿総括MT

   

 

 

 

          

           19日・役員ゴルフ会(沼津国際CC)

   

 

 

 

          

             22日・朝礼スピーチ

       ・部門長会議

       ・経営会議

       ・新入社員オリエン

    29日・朝礼

       ・部門長会議

       ・取締役会

                     以上。  

<次号は『鈴木貞夫言行録』(第65回)を掲載します>

――バツクナンバーは<鈴木貞夫プロフィールと『目次と索引』>を検索して下さい――