ニッスイ「黒瀬ぶり」皮を使用したフィッシュレザー開発

      執筆者:shirai

ニッスイは、グループ企業の黒瀬水産株が養殖する「黒瀬ぶり」の加工時に不可食部分として肥料などに使われている皮をアップサイクルしたフィッシュレザー「namino leather」(ナミノレザー)を開発。今春より、サステナビリティへの関心が高い欧米や国内のアパレルメーカーなどに向けてテスト販売を開始する。「黒瀬ぶり」は、親魚から採卵・孵化させた人工種苗を成魚に育て、さらに産卵させるという一連のサイクルを人為的に行う完全養殖で生産された、漁獲した天然の稚魚を使用しないサステナブルなブリ。宮崎県・鹿児島県の同社のいけすで育てられたブリは、水揚げ後高鮮度のうちに速やかに同社の加工場でフィレー(三枚おろし)に加工、1年を通して国内外に出荷しており、この加工工程で発生する頭や骨・皮・尾などは、現在肥料などに活用している。「namino leather」は、その皮をなめして革にアップサイクルしたフィッシュレザー。高品質な「魚の革」をつくる国内のタンナー(革なめし)の協力のもと生産をしている。<商品特長>1:型押しでは出せない、ブリ皮ならではの細かなうろこが描き出す繊細で上品な模様や、ブリ皮特有の滑らかな質感が特徴。うろこ一鱗の大きさが小さく繊細な表情をもつことから、さまざまな服飾小物への加工に適性がある。 2:天然の稚魚に依存しない人工種苗によるサステナブルな養殖ブリの皮を使用。 3:「黒瀬ぶり」は、採卵・養殖から加工・製品までのトレーサビリティが100%担保されている。 4:革・馬革など一般的な皮革と同様に、幅広く加工・使用できる。 5:目安のサイズは、横幅35~45cm、縦は頭側で15~20cm、尾側で5~10cm。 6:自然由来のタンニンでなめしてウレタン加工した「黒瀬」、クロームフリーの合成タンニンでなめしてウレタン加工した「白波」、同じくメタリック加工した「煌波(きらなみ)」、同じく箔押しした「金波」「銀波」の4ラインを揃え、用途に応じたオリジナル加工にも対応。