キリン「ホームタップ」ケミカルリサイクル樹脂導入拡大
執筆者:shirai
キリンビールは、会員制生ビールサービス「キリン ホームタップ」で使用する1Lペットボトルに、ケミカルリサイクル樹脂を導入する。3L容器で先行採用していた技術を家庭用サイズにも広げるもので、資源循環を進める同社の環境戦略を一段と強化する取り組みとなる。 キリングループは環境ビジョン2050で「容器包装が持続的に循環する社会」を掲げ、2027年までに国内PET樹脂の50%をリサイクル樹脂に置き換える方針。従来主流のメカニカルリサイクルは樹脂強度の低下が課題であり、炭酸を扱うビール用容器では採用が難しかった。これに対し、使用済みPETを化学的に分解し再合成するケミカルリサイクルはバージン樹脂と同等の品質を確保できる点が利点で、ビール容器への本格導入につながった。 「ホームタップ」は自宅で“注ぎたての生ビール”を楽しめる体験型サービスとして2021年に本格開始し、多様なクラフトビールを含むラインアップとクリーミーな泡が好評。キリンは今回の容器刷新を通じ、ビール文化の魅力化と資源循環型社会づくりを両立させる方針だ。 <取り組み概要> ●対象サービス ・会員制生ビールサービス「キリン ホームタップ」 ・専用ビールサーバー使用 ●内容 ・1Lペットボトルにケミカルリサイクル樹脂を導入 ・既存の3Lペットボトルに続く採用拡大 ・ビール用容器に求められる強度・品質を維持したまま資源循環を促進 ●背景 ・キリングループ環境ビジョン2050 ・2027年までにPET樹脂使用量の50%をリサイクル樹脂へ ・品質面の課題から難しかったビール容器にケミカルリサイクルを適用 ●ブランドサイト https://hometap.kirin.co.jp/