第964話 手前味噌
ソバリエの北川さんと河邊さんたちが、住宅展示場で毎月、蕎麦打ちや味噌作り教室を開いています。今日は、味噌づくりの日だというので、私も加えてもらいました。といいますのは、1年前に味噌作りを体験して、わが家の味噌汁が美味しくなったので、あの味をもう一度♪というわけです。
材料は大豆・麹・塩です。江戸時代には家々が大豆・麹・塩を買って味噌を造っていたそうです。それを「手前味噌」といってましたが、今日がまさにそれなのです。作り方は、
1) 圧力鍋で煮た国産大豆600gを、丁寧に潰します。
2) 米(こしひかり)麹300g+伯方の塩([大豆+米麹]×12.5%)を、よく混ぜます。
ただし、塩料12.5%にきまして、[大豆+米麹]の総重量によって、変わるそうです。
3) 1)+2)をよく混ぜ、それをケースに入れて押しながら空気を抜き、上部を焼酎で拭いて(消毒)サランラップで被せます。
4) 今日(1月25日)の作業はここまで。あとは暗所で寝かせ(発酵)ます。重石を載せた方が発酵は効果的とのこと。
5) 8月ごろ発酵状態を見ます。黴も拭き取ります。
大豆は肉類並に豊富なタンパク質を含んでいます。これを味噌にするとタンパク質が発酵によって分解され、活力源のアミノ酸になります。
6) 9月ごろ冷蔵庫へ移します。冷蔵庫に入れば、発酵が停まります。
これで手前味噌は完成♪
ところで、材料、製造原理、発酵微生物が同じもので、固体の味噌と液体の醤油があります。二者は、兄弟みたいなものです。味噌は水で溶いてか味噌汁などに、醤油は水と一緒にして煮物に使用します。味噌汁はご飯に欠かせません。また醤油は江戸四大食(江戸蕎麦、江戸前の握鮨、江戸前の鰻丼、江戸前の天麩羅)にはなくてはならないものです。
味噌汁と醤油汁は和食の基本、そして味噌と醤油は日本の味というわけです。
ちょっと余談ですが、味噌は長く置いた方が良いといいます。反対に醤油は新鮮な方が美味しいです。それが韓国では逆なんです。味噌は年をとるとよくないといいますが、醤油は年を重ねるほど美味しいそうです。日本と韓国、文化的には兄弟みたいな国ですが、なぜこうなったのでしょう。
その違いは日本と韓国では、製造法が異なることからきているそうです。
日本は味噌と醤油は最初から別々に造ります。韓国では、味噌玉を塩水と混ぜて甕の中で40日くらい熟成させ、そのあと豆の部分をとったのが味噌、液体(醤油)は釜で煮詰めて発酵をとめます。
でも、製造法がこのように違うことが、先の日韓の違いとどう関係しているのでしょうか。私はまだ理解できていません。次回、韓国を訪れる機会がありましたら、謎解きを試みたいと思っているところです。
写真
上右:大豆、上左:大豆を潰す
下右:米麹、下左:米麹と塩を混ぜる。

江戸ソバリエ協会
ほし☆ひかる