農水省、被災地域等における営農準備のための技術指導について

      執筆者:編集部2

農林水産省は、農地の春作業の準備が本格化する時期を迎えたことを加味し、農地・農業水利施設の震災被害状況の調査・復旧を急ぐと共に、当面の農作業に関して、農家に対する技術指導を行う際の参考となる事項をとりまとめ、関係機関に対して連携して適な対応がなされるよう依頼した。特に、被災地域等においては、水利機能への影響、復旧工事や応急措置による作付の可否を確認しつつ、水稲の播種作業等の営農を開始することが重要である。また、農業生産資材については、東北・太平洋沿岸に多く立地する肥料工場の被災等の影響があり、業界に対して代替品の供給、広域調整などの供給体制の確保を要請しているが、供給量の不足や供給の遅れといった問題が生じた場合の営農指導を円滑に進めていくことが重要である。このため、農水省は、当面の農作業に関して、被害状況の早期把握と農家への周知徹底、復旧工事や応急措置による機能回復状況に応じた農作業スケジュールの見直し、生産者自身によるほ場確認と補修作業等の必要性を示唆した。これらの参考事項は、行政、普及指導センター、JA、土地改良区等の関係機関に通達され、今後の連携と適切な対応が求められる。なお、福島原発事故を受けた、周辺地域での本年産の水稲等の農作物の作付については、関係県と連携して土壌モニタリング調査を実施し、水稲などの作付が行われる前に一定の方針を示すこととしている。同件の詳細や技術指導上の参考事項については以下参照⇒http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/sien/110331.html