フジッコ「カスピ海ヨーグルト、健康長寿に貢献」
執筆者:編集部
フジッコ(神戸市、福井正一社長)は、ヨーグルト粘りの基である Lactococcus lactis subsp. cremoris FC株(ラクトコッカス ラクティス サブスピーシズ クレモリス エフシー株を使った「カスピ海ヨーグルト」を発売しているが、このほど大阪市立大学大学院生活科学研究科教授西川禎一先生との共同研究により、乳酸菌クレモリス菌FC株を摂食させると線虫の寿命が延長し、さらに老化による運動性の低下が改善することが分かった。実験では乳酸菌クレモリス菌 FC 株を生体防御研究のモデル動物である線虫に給餌したところ、対照群(大腸菌を給餌)に対し、有意に寿命が約 1.2 倍延長、さらにその運動性を比較したところ、クレモリス菌 FC 株給餌群は対照群に比べ、日齢を重ねても自発的に動き回る線虫の割合が高く、老化による運動性の低下を改善、すなわち健康寿命も延長することが分かった。生体防御関連遺伝子が変異した線虫ではこれらの事象は見られなかっことからクレモリス菌 FC株を摂食することで、生体防御機能が賦活化され、線虫の寿命が延長したも のと考えられる。これらの結果から、長寿地域であるコーカサス地方を発祥とする「カスピ海ヨーグルト」の乳酸菌クレモリス菌 FC 株、及び産生された EPS は長寿および健康長寿に役立つことが期待される。研究成果は、日本農芸化学会2018 年度大会(会期:2018年3月15日(木)~18日(日)、会場:名城大学 天白キャンパス)において発表される。