キリンビール「磯崎功典社長 年頭所感」

      執筆者:編集部

明けましておめでとうございます。平成25年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げますとともに、旧年中のご愛顧と格別のご支援に対し厚く御礼申し上げます。昨年は、東日本大震災からの復興も遅々としか進まない状況や、混沌とした国内外の政治・経済の情勢下、なかなか景気浮揚の兆しも実感できない1年でした。その中、ロンドンオリンピックではサッカー日本代表をはじめとする代表選手の活躍は大きな希望を与えてくれました。キリングループは、一昨年からの震災復興支援活動「復興応援キリン絆プロジェクト」の2年目として東北の農業・水産業の再生向けに各種設備や機材の具体的支援を開始し、サッカーや卓球、音楽など、スポーツや文化を通じて引続き広範に心と体のサポート活動を行ってきました。この間、2月には被災した仙台工場が完全復旧することが出来ました。皆様からいただいたご支援や励ましにも厚く御礼申し上げます。商品・プロモーション面では、同プロジェクトの一環として継続して「サッカー日本代表応援缶」や「選ぼう! ニッポンのうまい2012」キャンペーン、東北産の原料を使用した「一番搾りとれたてホップ生ビール」や「氷結アップルヌーボー」などの商品や企画を通じて復興支援活動を行ってまいりました。販売においては、「基盤ブランド強化」「キリンビールマーケティング社設立による営業力強化」の年初方針の下、ビールでは「一番搾り」、発泡酒では「淡麗」「淡麗グリーンラベル」、新ジャンルでは「のどごし<生>」といった定番商品が安定的に推移し、特に業務用で回復の兆しが見えつつあるビールカテゴリーでは「フローズン生」が牽引した樽詰め生ビールや、「グランドキリン」といった高付加価値型の商品が大きな支持を頂戴しました。さて、本年は、昨年発表しました「キリングループビジョン2021及びグループ2013年~2015年中期経営計画」の初年度となります。その中で1月1日に「キリン株式会社」を発足させ、ビール・ワイン・飲料などカテゴリーの枠を超えて国内綜合飲料事業としてブランド基軸の経営・新しい価値創造の取り組みをスタートし、持続的な成長を目指して参ります。

業界を取り巻く環境は厳しさを増していくことが予想されますが、本年も皆様からの一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。末筆ではございますが、この新しい年が皆様にとって素晴らしい1年となりますよう心から祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

平成25年元旦

キリン株式会社、キリンビール株式会社、代表取締役社長 磯崎功典