健康ニュース 9月15日号 睡眠を考える

     

睡眠についての勉強会に参加することになり予習をしました。小子が健康について学び始めたころ、この健康美容ニュースを発行しましたが、その当時と比べると、睡眠ということ自体が深く研究され様々な論が出ていることを改めて認識しました。当初、人は8時間前後の睡眠が健康に欠かせない、とされていましたが、現代の日本人の平均睡眠は7時間42分ということです。

調べていくうちに面白い情報が次から次へと出てきました。

その①「睡眠とBMIについて」男性は7時間~7時間半、女性は7時間の睡眠が最もBMIが低いということです。詳細に書きますと、男性は睡眠が7時間から7時間半のグループのBMIは25・1。女性では6時間半、7時間、7時間半のグループのBMIは23・7~23・8です。痩せやすい体作りには睡眠不足も寝すぎもダメということです。

その②「3・3・7睡眠法」について。最初の3は、寝始めの3時間はどんなことがあっても眠るようにする。途中で目覚めることの無いようにするのがポイント。次の3は、夜中の3時には寝ていること。夜型の人がいるのは確かですが、そんな人も午前3時には寝ているようにすること。最後の7は、1日トータルの睡眠時間は、7時間とする。連続で7時間睡眠を確保できない人も昼寝などを含めトータルで7時間を目指すこと。個人により、6時間や8時間に設定しても良い。

平日は仕事やお付き合いで睡眠不足になりがちなかたが週末に寝だめすることも良いでしょう。ただし就寝時間、起床時間とも平日との差を2時間以内にすることが望ましい。ただ適切な睡眠時間は個人差があり、8時間で頭がすっきりする人もいれば6時間で十分という人もいます。あくまでも目安です、と述べています。

その③「4―6―11の法則」について。最初の4は、起床後4時間以内に光を見ること。起床後1時間以内に朝日を浴びるのがベストですが、たとえ薄暗い部屋で過ごしていても4時間以内には光を見ること。そうすることによって16時間後にはメラトニンが再び増加し始める。6は、起床後6時間経ったら仮眠タイムをとる。通常、起床後最初の眠気がやってくるのは8時間後。この眠くなる前に、30分以内、椅子に座ったままでも仮眠をとるのがポイント。30分以上の仮眠は、睡眠度が深くなって夜の睡眠に影響を生じさせるとのことです。最後の11は、起床後11時間経ったら体を動かすこと。起床後11時間経つと体温は最も高くなる。このタイミングで体を動かすとさらに体温が上がり、眠るときスムーズに体温が下がりやすくなります。

「睡眠負債」という言葉が社会に定着しつつあります。日々の睡眠不足を借金にたとえ、貯まり過ぎると解消が困難になるという例えから来たものです。働き方改革が政治でも社会でも注目を浴びる中、小子の現役時代には日々の寝不足を自慢げに言ってもおかしくない時代であったことを考えると、雲泥の差を感じます。睡眠不足が集中力を欠き、生産性を落とし社会にとっても大きな損失となる、と声高らかに言われています。今一度睡眠について考え直してみませんか。

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引用参考資料:①栄養と料理2018年7月号特集記事(遠藤拓郎慶応大医学部、睡眠医療認定医)②日経Gooday2017年9月左藤桂子ヘルスプロモーション所長③日経Gooday2017年3月菅原洋平睡眠健康指導士