世界を変えるビジネスはたった1人の「熱」から(丸 幸弘著書)
執筆者:編集部
初対面の方に謎の会社とか、評判がよくわかりませんね、と言われていますが、ようやく会社を説明できる本ができました。この本では私たちの会社の企業理念や独自制度などについて説明しています。会社の出発点は、やはり「科学が好きだ」ということです。
「小中高学生に科学の授業を出前する」という非常に変わった会社だ、と思っていたが、どっこい、その根底に流れるコンセプトというか、企業理念は熱き血の若者集団そのもの。本来こういう仕事は文部省や教育委員会などが先行しなければならない事業だが、教育現場を見ている彼らにとっては我慢が出来なかったんだろう。取材で何度も立ち会ったが、授業を受けている小学生は無論、父兄までなるほど、と感心している。科学をわかりやすく、子供の目線で教えるため、覚えも早い。また、子供の利発心をくすぐるため子供から手を挙げてくる。授業の質だけではなく、学んだことを発表するシンポジューム、医学学会に高校生を参加させる取り組みなどは先の先を見ている。本書の著者である丸幸弘氏以下、大半の学生は国公立大学卒である。東大出がわんさといる同社を訪問し、博士社員と会話するのが楽しみの一つである。同書、同社は「お兄さん博士、お姉さん博士と楽しく科学する真面目な企業である」。
「ベンチャー企業とは、昨日の不可能を今日の可能にする変革を生み出し続ける企業のことだと思います。それは大企業、中小企業にかかわらず、この姿勢を持っていればベンチャー企業だと言えると思います」(丸幸弘氏談)。日本実業出版社 定価1500円。初版