食とイベント(1)147万人が燃えた。立佞武多のド迫力(五所川原)8/5

      執筆者:編集部2

真夏の津軽へやってきた。
岩木川流域に広がる沖積平野、津軽平野は広い。南北50キロ、東西20キロ、日本でも有数の広大な平野。どこからでも雄姿で美しい岩木山を望むことができる。
ここは津軽米の産地で、ちょっともちっとする特徴の「つがるロマン」が人気。

南部一帯はどこまでも広がるリンゴの産地。

この地域のイベントといえば、東北祭の中心「青森ねぶた」「弘前ねぷた」「五所川原立佞武多」である。

ヤッテマレ!ヤッテマレ!の掛け声、軽快な囃子が響く。
初陣を地元高校作の高さ17メートル、重さ18トンの立佞武多「本能寺の変」が進む。下に2段に連なる「忠孝太鼓」が4人、6人のたたき手の力強いバチが波のように連響する。

どの台車にも「雲漢」の文字が輝いている。眠り流しの起源をもった「天の川」を意味しているという。

8時過ぎ、あたりがやみにつつまれると子供、学生の囃子方、婦人達の色っぽい流し踊りが続く。曳き方が台車をあやつる、回し、ゆらし、見栄を切る、この運行の舞台をつかさどる男衆。

クライマックスは超大型の立佞武多がやみの中にヌクッ~と表れる。

一昨年の傑作で戦国武将の根生を表した赤鬼を背負い闘う武者の姿「不撓不屈」。昨年の作品、時代の邪心に怒を込めた「夢幻破邪」。どれも22メートルの高さ。そして今年の「又鬼」23メートルはるか頭上から観客を見下ろしている。幅6メートル、重さ18トン、電球800ヶ、蛍光灯40本、電力は一般家庭の10軒分らしい。木と針金と糸と紙からできている。紙は600枚の畳に相当する。
この超ド迫力の雄姿に度肝を抜かれヘタヘタと座り込んでしまう。

街は興奮につつまれ一気に最高潮に達する。