2015年のワイン消費数量 4年連続過去最高を更新

      執筆者:shirai

メルシャンが国税庁発表の2015年4月-2016年3月の1年間の消費数量実績。国際・輸入別構成比は課税数量を元に推計したところ、ワインの消費数量は4年連続で過去最高を更新していることが分かった。
同社によると、ワインの消費量は2014年に続き2015年も過去最高を更新。伸長率は、前年+5.6%と2014年の伸び率(前年+5.5%)を上回ったほか、1998年頃の第6次ワインブームの消費数量を超えて拡大中している。
また、2015年の人口一人当たりの消費数量は、ワインボトルで約4本。
他の酒類と比較すると少ないものの、10年前の1.6倍となり大幅に伸長している。
2015年の国内製造ワイン消費数量は前年+4.2%と伸長し、第6次ワインブーム後の1999年以来16年ぶりに11万KLを超え110,360 KLとなった。
国税庁発表の2015年3月31日時点の果実酒製造免許場数367のうち、果実酒を実際に製造していると想定される場所数は280で日本ワイン製造所数も急増。
2016年11月の国税庁調査では2015年の日本ワイン製造数量は国内製造ワイン全体の18.4%。
日本ワインの人気の高まりには、日本でのワインづくり開始から140年を迎えたことで品質が向上したことや、「無添加」「機能系」の拡大といった要因が見られる。
スティルワインの輸入数量は2016年もチリワインが第一位。
2年連続で国別輸入数量第一位であるチリワインは、10年前の約6.3倍と大きく輸入数量を伸ばしている。
また、輸入ワイン全体に占める構成比も、チリワインが29.3%と昨年から+1.5%増加。今後も日本のワイン市場で存在感を増すことが予想される。
日本の一人当たりの年間ワイン消費数量はボトル約4本分、フランスは約69本であり、O.I.V.(国際ワイン・ブドウ機構)の統計では、2015年の日本の一人当たりの年間ワイン消費量は3.2L、ポルトガルが54.0L、フランスが51.8Lなど、世界各国と比較すると数量は依然として小さい。
しかし、消費数量は着実に伸長しており、今後さらにワインの日常化が進んでいくと予測された。

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