キリン「2タップのサーバー<TAPPY>」テスト展開
執筆者:motoe
キリンビール(社長:布施孝之)は、3LPETボトルで「キリン一番搾り生ビール(以下「一番搾り」)」や「キリンサワー」を提供可能な2タップの新たなサーバー「TAPPY(タッピー)」を、11月16日から全国6県(愛知県・石川県・富山県・福井県・福岡県・宮崎県)でテスト展開、2021年には、全国での展開を予定していることを発表した。なお、「TAPPY」で提供する「キリンサワー」は、新発売の商品となる。「TAPPY」は、お客様においしいビールを提供し、飲食店や物流における課題を解決する新たなサーバー。「ウィズコロナにおける飲食店選択基準」を聞いた同社の調査では、約3割の消費者が「おいしい生ビールを提供してくれるお店」と回答していることが判明。一方でコロナ禍での外出自粛によって、消費者の飲食店訪問頻度や滞在時間が減少し、ビール1樽あたりの消費時間が長期化することで、お客様が求める「おいしいビール」の提供が難しいケースも発生している。また重量があるビール大樽の持ち運びや、ビールサーバーの洗浄作業は、飲食店にとって一定の負担になっていた。今回、「TAPPY」により小規模な3LPETボトルを提供することで、同社では、よりおいしい「一番搾り」の提供が可能になり、消費者の「満足度」や「飲食店への来店動機」の向上、さらには「一番搾り」ブランドの価値向上が見込めるとしている。また「TAPPY」は従来の樽詰生ビールサーバーに比べて商品の取り付けやサーバー洗浄が簡易であることから、飲食店における課題解決が実現できるほか、オペレーション負荷に伴う人件費および洗浄時にロスするビールが減ることなどから、平均的な店舗で年間あたり16万円のコストメリットも見込めるという。さらに3LPETボトルというワンウェイ容器を採用することで、ビールの空樽回収作業が不要になり、社会的にひっ迫している物流負荷の低減、加えて物流費の抑制も実現でるもとしている。「TAPPY」は、「一番搾り」だけでなく「キリンサワー」も提供でき、経年的に市場が拡大している「RTD(サワー・チューハイ)」需要の高まりにも対応するという。