UCC上島珈琲「UCC山梨焙煎所」の新設決定
執筆者:shirai
UCC上島珈琲は、山梨県笛吹市に「UCC山梨焙煎所」の新設を決定した。これまで培った製造技術を凝縮した高品質・高効率な焙煎所運営を図るとともに、水素を熱源としたコーヒー焙煎を可能にする水素焙煎機の開発や太陽光・水力等の再生可能エネルギーの活用を通じ、「カーボンニュートラルなコーヒー製造」にチャレンジしていく。竣工は2024年上期を予定している。UCCグループは、2021年10月に新たな経営方針として「私たちの存在意義(パーパス)」「私たちの価値観(バリュー)」を制定し、コーポレートメッセージを「ひと粒と、世界に、愛を」へと一新。より良い世界のためにコーヒーを通じてできることは何か、ステークホルダーとどのように協働し新たな価値を創り出すかを考え、今回一つの大きなかたちとして「UCC山梨焙煎所」設立を決定した。 新設する「UCC山梨焙煎所」では、官民・業界の垣根を越えた連携で、水素を熱源としたコーヒー焙煎を可能にする水素焙煎機の開発や太陽光・水力等の再生可能エネルギーの活用を通じて、2030年に二酸化炭素排出量51%削減(2019年比)、2040年にカーボンニュートラルなコーヒー製造を目指す。また、同件に関連し、山梨県企業局、東京電力エナジーパートナー、巴商会、東レ株と共同にて、水素を熱源とした脱炭素エネルギーネットワーク「やまなしモデル」技術開発事業を開始。熱源をクリーンエネルギーである水素に代替するイノベーションに挑戦していく。また、これまで培った製造技術を凝縮し、最新鋭の設備導入やAI活用・更なるFA化を推し進め、高品質・高効率な焙煎所運営を図り、従来の製品群に加えて、カプセル、フレッシュキューブ(小容量真空パック)、ワンドリップタイプ(一杯抽出)等、高付加価値製品の製造能力強化を図っていく。【「UCC山梨焙煎所」概要】名称:UCC山梨焙煎所、所在地:山梨県笛吹市八代町南4277、敷地面積:約34,814m2(総床面積12,000m2 予定)、稼働開始予定:2024年上期、製造品目:レギュラーコーヒー、コーヒーカプセル、ワンドリップコーヒー、フレッシュキューブコーヒー、製造する主な製品ブランド:上島珈琲店、ゴールドスペシャル、職人の珈琲、ドリップポッド、各種業務用ブランド、総事業費:約143億円 (計画) 【カーボンニュートラルなコーヒー製造に向けたUCC山梨焙煎所におけるエネルギー活用の仕組み】1. 100%再生可能エネルギーを使用した電力を使用(1) ・山梨県で主力の水力発電等の再生可能エネルギーを使用した電気購入 ・焙煎所屋根等に太陽光パネルを設置 2. 水素焙煎機のテスト機導入、実用化検討(2) ・水素を燃料とした小型・中型焙煎機を開発、2023年の実用化を目指す 3. 水素エネルギー活用に向けたインフラ整備(3) ・敷地内(オンサイト)で複数のエネルギーが供給可能な体制とし、最適供給体制を検討