キリンホールディングス「なでしこ銘柄」2年連続で選定

      執筆者:shirai

キリンホールディングスは、女性活躍推進が優れた企業として、経済産業省・東京証券取引所が共同で選定する令和3年度「なでしこ銘柄」に、昨年に続く2年連続で選定された。同社は多様性推進戦略の一つとして経営陣のコミットの下で女性活躍推進に取り組んでおり、取締役会で多様性推進を含む人財戦略を定期的な議題にするなど、推進体制を強化している。また、女性活躍を巡る課題解決を「社会との共有価値(CSV)」と捉え、「なりキリンママ・パパ」のノウハウや女性従業員の声から生まれた制度や施策など、業種を超えた有益な取り組みについて積極的な情報発信を行っている。これらの「ガバナンス」「推進体制」「情報開示」の点が特に評価され、今回の選定に至ったキリングループは長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」を策定し「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となる」ことを目指しており、その実現に向け、イノベーションを実現する組織能力の強化の1つに「多様な人材と挑戦する風土」を掲げている。2022年からは、多様性推進戦略の一環として、女性の活躍を推進する「女性活躍推進長期計画2030」と、これに基づき策定した「2022年中期計画」を策定。今後も多様な従業員が最大限に各々の強みを発揮できる環境を整備し、互いの特長や強みを受容し合うことを通じて、新たな価値創出につなげていきたいとしている。【「女性活躍推進長期計画2030」について】目指す姿:より多くの女性が仕事と生活それぞれが充実する働き方を実現し、自己成長と会社への貢献を両立しながらキャリア形成できる組織風土の実現。 目標:①日本国内の女性経営職比率を30%にする ②キリンホールディングス株式会社の女性役員比率を30%にする 育成方針:女性は「早回しのキャリア形成」で育成する。 重点課題:①多様な人財確保と成長を実感できる環境の整備 ②ライフとワーク両立におけるギャップ解消 ③経営職のワークスタイル変革 ④意思決定層への女性登用 【「2022年中期計画」について】方針:本中期計画では、特にワーキングマザーの活躍を阻む障壁を取り除き、最大限に能力発揮できる環境を整えることを目指す。 取り組み:・キャリア形成や自己成長を目的とした育成プログラムを継続するとともに、その時間帯や方法を見直し、多様な従業員が気兼ねなくチャレンジできる機会を増やす。 ・仕事と育児等を両立する従業員が、キャリアをより前向きに形成できる遠隔地勤務の可能性・転勤のあり方を検討する。 ・育休復帰後の従業員への成長機会の提供および成長実感向上のため、「短時間勤務・休職期間を含む年度の評価制度運用」を開始する。 ・男性の育児休業100%取得、および全世代の男性の家事・育児・介護等への参画を推進する。 ・アンコンシャス・バイアスに起因する問題の解消につながる行動変容を促す。 など