第821話 国内版:世界麺紀行
2022/12/01
☆更科堀井《青柚子切》
信州大の井上先生が構想されている「蕎麦博物館」に、私が蒐集した箸を寄贈するお約束をしています。また、この構想には多くの人が賛同していると聞いています。しかし博物館というのは骨董屋と違います。お宝だけが集まっても意味がありません。博物館というのは教育機関の一つなのです。
そんなことから、「お箸の解説書」も添えなければならないと思いましたが、その前に海外の箸についは、あらためて海外の麺を食べたうえで書いてみようと思いました。
まず初めに、韓国の友人趙さんと更科堀井でお会いして、《青柚子切》を食べました。
そのとき、ついでながら「韓国人にとって美味しい韓国麺のお店はどこ?」と尋ねてみましたところ、新宿の「板橋冷麺」を教えてくれました。「今度一緒に行きましょう」と言われましたが、たまたま翌日新宿に行ったので、寄ってみました。
☆韓国《冷麺》
・「板橋冷麺」の《スープヒビン冷麺》
店内に入ると、趙さんが言うだけあってう韓国人のお客ばかりでした。皆さん、箸と匙を上手に使っています。さっそく《スープヒビン冷麺》を注文して、尋ねますと、薩摩芋で作った麺とのことでした。
☆ベトナム麺《フォー》
・「ロータスパレス」の《フォー》と《海鮮フォー》
この店はよく行きます。フォーとは米の麺ですね。
・「phothin」の《牛肉フォー》
ベトナムの若い人に教えてもらっただけあって、お客さんも若い人ばかりでした。
☆中国麺《酸辣湯麺》
・「北鼎」の《 酸辣湯麺》。
ここに来たら私は《小籠包》と《 酸辣湯麺》が定番です。中国麺というのは、日本人にとって一番馴染んでいるかもしれません。やはり彼の国は麺発祥の国だけのことはありますね。
☆エジプト混ぜパスタ《Kushrri》
・「the city bakery brasserie rubin」
パスタにトマトとチェダーチーズ、それに玉葱とナッツをスパイスで炒めたものが載っています。
六本木ヒルズに行ったとき、たまたま見つけて飛び込みました。
風味は、アジア麺でもイタリヤ麺でもなく、確かに中東の麺でしたが、箸の文章とは関係ないのですが、返ってアジア麺との比較ができて、よかったです。
とりあえず以上ですが、とくに質問する必要もありません。ただ書くにあたって、その国の食の風景を体験するだけでよいと思って巡ってみましたが、彼らの国々に対して、日本だけが箸だけで食べるようになったという不思議さをますます認識するにいたった次第です。
なお、寄贈の箸の中にモンゴルの箸・刀も入っていますが、残念ながらモンゴル食に接する機会はありませんでした。
江戸ソバリエ協会 ほし☆ひかる