フジッコ「蒸し大豆の継続摂取が健常人の筋力を増強」

      執筆者:motoe

フジッコ(本社:神戸市中央区、代表取締役社長執行役員:福井正一)は、徳島大学大学院医歯薬学研究部生体栄養学分野教授二川健先生との共同研究により、蒸し大豆の継続摂取が運動不足気味の健常人に対して、弱いながらも筋力増強に寄与することを明らかにした。高齢者や寝たきりの方の骨格筋量や骨格筋機能を維持するために、たんぱく質を補給する様々な食品が利用されているが、良質なたんぱく質には同化促進作用があり、筋力や筋パフォーマンスを向上させるのに役立つ。徳島大学大学院医歯薬学研究部ではこれまでに、大豆のたんぱく質が、寝たきりの患者の筋量と筋力を増加させるという研究結果を得ていたが、同研究では、運動不足気味のタクシードライバーを対象に、大豆摂取が筋機能に及ぼす影響について検証。ほとんど運動を行っていない 36~71歳の健康な男性タクシードライバー25名を対象とした症例対照研究を実施した。対象を、毎日の食事(夕食)とともに蒸し大豆 50g(フジッコ社製)を 30日間摂取してもらう大豆食群(n=13)と、大豆を摂取しないコントロール群(n=12)の 2群に分け、大豆摂取前と摂取開始 30日後の両群の筋断面積と筋力・筋機能を測定。その結果、両食事群の体重の推移には有意な差は認められなかったが、大豆食群における 30日間摂取後の筋断面積と握力は、コントロール群と比較して有意に高い値を示した。以上の結果から、大豆摂取は、運動不足のタクシードライバーの筋機能を向上させることが示された。なお、この研究成果は、日本栄養食糧学会の英文誌「Journal of Nutritional Science and Vitaminology」(68巻 6号/2022年12月号)にも掲載された。発表詳細は、J-STAGE(
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jnsv/68/6/68_521/_article/-char/en