<コンビニ創業戦記『鈴木貞夫言行録」>(第67回)

      2023/04/27  

第6章(株)ミトリズ時代(その9)

『最近の読書シリーズ』(其の6)

<ヨハン・ノルベリ著『オープン』を読んで>(その2)

4・第Ⅰ部・オープン①

  第1章・オープンな交流

  人類史上最大の発明は「交易」である。

 「交易」が21世紀に至るまで、ホモ・サピエンスの素晴らしい進歩をもたらした史上最大

     の発明である。

  アダム・スミスは「人類は、運び、交換し、取引する傾向を持っている」と考えた。

  歴史を振り返れば、どこでも、恩義やアイデア、財、サービスをやり取り交換してきた。

  最近の考古学の発見によれば、最古のホモ・サピエンスの化石は30万年前のものだが、

  長距離輸送取引きの証拠も同じ時代にある。

  人類は石器や道具だけでなくノウハウや頼み事、忠誠もやり取り、育児や防衛、狩猟採集

      でも協力した。

  この協力は、血族だけではなく、他の人間集団にも広がり変化し続ける。

  協力と交換は、ホモ・サピエンスにとって本質的なもので「交易」を形成したが、

    「交易」もまた人間を形成したといえよう。

  これがホモ・サピエンスが世界を征服し、環境に個別遺伝適応がほとんどないのに、

  全ゆる気候下で居住できるようになつた理由であろう。

  第2章・オープンな門戸

  ローマ、モンゴル、スペイン帝国の興亡と、現代の移民問題が教えるのは、

      多様性がある集団ほど問題解決がうまくなることだ。

  今、西洋文明と思われているものはギリシャ人からの哲学的伝統、中東からの宗教にトルコ

      でローマ人たちが創造的な解釈を加えたもの、さらにはアラブや中国から解釈した

      アイデアの組み合わせである。

  アルファベットはフェニキア人から貰い、アラビア数字はインド人から、学んだものだ。

  1868年の日本の明治維新は、外国の技術に門戸を開かないと、西洋の植民地にされて

      しまうと日本人が理解した結果だった。

  僅か数十年で、鉄道、造船所、繊維工場、鉱山、製鉄所、電信線や街灯を作りあげて、

      驚異的な近代化を遂げた。

  人類社会は、お互いに貸し借りし合うことで生き延びるのであり、

      文明史とは、社会の 各種の財や成果を流通させる歴史なのだ。

  その意味で、人と文化はみな雑種というべきである。   

  第3章・オープンな精神

  何故科学と啓蒙主義は、ヨーロツパで生き延びたのか。

  西洋人が特別有能だったからではない。「ある条件」が揃っていたからだ。

  人類がこれほど進歩したのは、イノベーションと模倣のお陰である。

  新しい知識を系統的に探し、批判にさらして、その結果を知識体系に統合し、

  それを仕組みやプラットフォームを作ることで、このプロセスを加速できる。 

  原始以来、人類は常に宇宙の起源、災害、雷などの起源を説明するのに、

  神様についてのお話を作りあげてきた。

  だがそうした神話を批判して、神様や霊魂などの恣意的な介入が世界を説明できるという

  發想を拒絶するには、 自由な精神と探求心が必要であった。

  古代ギリシャ・ミレトス島の思想家集団が、超自然的以外の原因の追求を最初に始めた。

  彼ら は世界を秩序ある場所として描き、それが非人間的な自然法則に司られていて、

  その法則は発見して記述できると述べた

     古代ギリシャ人たちは無から有を作り出したのでなく、技術や観察はエジプト人や

  バビロニア人から受け継ぎ、理論構築によりそれを理解しようとしたところに、

  革命的な側面がある。

  オープンな議論を通じて、身の回りの世界を説明するための理論を改良するという

  科学と哲学を発明した。

  紀元前8世紀の頃、富が増大して世界の違う部分との接触が増えるにつれ、

  人々は世界や道徳性について新しい疑問を投げかけるようになる。

  ギリシャはペルシャやエジプトと、中国はインドや東南アジアと、

  中東は各種文化の十字路として、哲学者や予言者は自分の集団に限られない

  普遍的な道徳体系を考案しようとした。

  インドでは仏陀、中国では孔子と老子、聖書の予言者も、

  初期ギリシャ哲学者たちの同時代人である。

  古代の儀式や動物の生贄は道徳律に置き変わってゆく

   ここに人類史上初めて、知的イノベーションを美徳とする文化が作り出されたのだ。

  だがここで、留意すべきはこの革命的な古代ギリシャ思想が、西洋の啓蒙思想へ、

  現代科学文明へと 直接につながったわけではないということだ

  実は1000年以上の長きにわたり、途絶し、停滞し、破壊される中世という

  暗黒時代が続き、科学と進歩は足踏みさせられたのである。

  アテナイから西洋への直線的な道はない。

  それどころか、そのつながりは消え、遺産は破壊され、1000年以上にわたり、

  西洋では大した科学進歩は起こらなかつた。

  実は、多くの科学的発見や技術進歩は、ローマ陥落以後は忘れられた。

  それを活かし続けて更に発展させたのはアラブ世界と中国なのだ。

  その原因は、キリスト教という形でやってきた。

  どんな宗教であろうと 、思想を独占して非正統者を処罰するようになれば、

  進歩を止めてしまうという歴史の教訓であろう。

  紀元1000年になると、医学、物理学、天文学、生物学、など、

      理論的知識のあらゆる分野は、神学を除いてすべて崩壊した。  

  次号ではその経緯を確認したい。

     (以下『オープン』を読んでの(3)は、次号「第68回」に続く)               

 『フードボイス月例会講演要旨』――2023.3・14・(於・学士会館)  

   <テーマ鈴木貞夫の健康長寿の実践的秘訣』

コロナ禍や未だに出口の見えないロシアによるウクライナ戦争という世界の危機の時代が続く中で、いつ死ぬことになってもおかしくない「卒寿の年」を迎えて、人の天命というか寿命について考えることが多くなりました。

<村上春樹のプーチンへの警鐘>

2月26日の毎日新聞の、作家・村上春樹さんの「政治指導者・プーチンの『ごまかし』に警鐘」という投稿記事に,深く共感しましたので紹介します。

【ニューヨーク・タイムズの記事によれば、プーチンはウクライナの戦争で息子が戦死して嘆いている母親たちに,面と向かって、こう云ったそうです。

このロシアでは年間何万人もの人がアルコールや交通事故で命を落としています。

あなたの息子さんは、ウオツカの飲み過ぎなんかで死ぬより、ずっと意味ある死に方をしたのです」と。

これは巧妙なロジックのすり替えです。

ウオツカや自動車は本来、人を殺すものではない。でも戦争はそうではない。

戦争は基本的に、人を殺すことを目的として行われる行為です。

そういう本来は同じレベルに置くべきでない事柄を並べて比較することで、物事をねじ負けて正当化していくのは許せない行為で、戦争を起こした指導者がしばしば行うごまかしです】と、鋭く警鐘を鳴らしていました。

全く同感です。全く人間の命をなんだと思っているのか。「自分の野望を実現するための道具としか思っていない」ように見えます。 

そこで先ずは、『生命尊厳の原則』を確認しておきたい。

<人の命は、精神的価値、文化的価値、物質的価値、社会的価値などを創造する価値創造の唯一の主体であり、源泉であり、従って人の生命は無比の尊厳の根源。>ということです。

<昭和生まれの人生観>

私自身の足掛け90年の人生を振り返ると、それなりに波乱万丈です。

1・戦争と敗戦亡国の時代――大東亜共栄圏の野望と破滅(1934~1945)

2・復興と「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の時代――希望と熱狂(1946~1989)

3・「失われた30年」ジリ貧と低迷の時代――(1990~2023)

そして今再び戦争の匂いが色濃くなっています。

この三つの時代を生き抜いてきて得た私の信念は、

「戦争を起こしてはいけない」「平和外交」「国際協調と相互尊重・共生に徹する」です。

「大きなこと言うが、お前に何が出来るのか」といわれそうですが、生きている限り、周りの人に、機会あるごとに「伝え続けること」、はできると思う。まずはそこから始めたい。   

今、低迷が続く日本にとつて、唯一誇り得ることは、「世界最長寿国」です。

 「健康長寿」をキーワードにグーグルで検索すると次の3つの記事が目につきます。

健康管理士が見る百寿者の特徴>                  

1・睡眠満足度が高い  

2・身の回りのことは積極的に自分でやる

3・デジタル機器に前向きにチャレンジしている

4・たんぱく質の摂取を欠かさない

5・100歳まで嚙める歯を持つ

6・社会参加している

7・社会交流に前向き

介護士が見る長寿者の特徴

1・毎日の日課がある

2・前向きな性格

3・「有難う」が口癖

4・食べ物の好き嫌いがない

5・タバコを吸わない

6・お酒はほどほどに

7・塩分控えめ

8・楽しい趣味を持っている。

米国の75年間の研究による長寿者の5つの特徴

1・真面目さ、誠実さ、ひたむきな性格

2・打ち解けやすい開放性

3・感情の安定性が高い、呑気で開放的

4・親愛性が高い、感じがいい、フレンドリー

5・よく笑い感情表現が豊かで明るい・・・ETC

 私の今日の結論>は、

【健康長寿は、家系ではなく生活習慣であり、健康長寿の秘訣は「継続こそ力」なり】です。

私自身、弟二人、妹一人の4人弟妹でしたが、父は65歳、母は82歳、妹は戦時中、朝鮮で終戦間際に3歳で亡くなり、次弟は昨年8月に84歳で、末弟も4年前に72歳で病死し、長寿の家系とは言えません。

私が戦争の時代を生き抜いてきて確信する健康長寿の実践的秘訣は、

「自分の心身に善い」と思う次の三つの事柄を、日々のル―ティンとして、毎日継続実践して習慣・体質化することです。

第1【心の健康】                              

*「心の健康」

仏道修行・菩薩行=『法華経・勤行唱題』の朝夕実践、慈悲の心(抜苦与楽)を一生成仏で磨き続ける        

 「新聞切り抜き」

毎日最新情報を切り抜き、肝心の記事は整理し、日々インテリジェンスの感度を磨く事

 「読 書」

最新注目書を月一冊は必ず読み、時代の潮流を知る努力を忘れない

第2【体の健康】

*「ストレッチ運動」

  毎朝起床時、「全身のストレッチ」と「肘立て伏せ120秒」など約一時間行い、

  体幹強化と柔軟性の維持に努める。

 「ゴルフ」

  月1~2回コースを回り、足腰を試す。

 「歯の健康」

  年2回歯科医検診を受け、朝夕2回「シュミテクト」で歯磨き、毎食後「キシリトールガム」(ロッテ)3粒を必ず嚙む。

  おかけで1本も抜けていない。

第3【食事】

*「朝食毎日定番メニュー」に注力

「にんにくサプリメントアホエンNS―38」(めいらく)4粒

「明治チョコート効果高カカオ」2枚(明治製菓)

 「野菜1日これ1本」(KAGOME)

「1日分の鉄分のむヨーグルト」(雪印メグミルク)

「国産丸大豆納豆」(おかめ納豆)と鶏卵黄身1個とオリーブオイル数滴混ぜる

「国産素材切り餅」(CO―OP)1枚

「チョコチップスナック」(ヤマザキ)1~2本など、買い物も自分でしています

「昼は軽食」(おにぎり、ラーメン、サンドウィッチ、牛乳など軽食とヤクルト1本)、

「夜は妻の手料理」

煙草は全くたしなみません。

酒はへりましたが、飲み会はスケジュールが合えば必ず参加します。

いまのところ晩酌もやめていますが、苦痛ではありません。

 ブログ『鈴木貞夫の言行録』にも書いていますが、とりあえず「センテナリアン」超えを達成し、さらに天運を頂くならば、

「125歳への旅路」を目指して、「人類の永久平和実現」の夢に自分なりに、少しでも貢献したいものと考えます。

今日は講演の機会を頂き、ご静聴ありがとうございました。

                           以上

 『鈴木貞夫年譜・2023年度第1四半期』

 2月  7日・朝礼

       ・PJTMT

       ・部門長MT

    13日・新宿海上診

    14日・朝礼

       ・部門長会議

       ・フードボイス月例会(於学士会館)

    21日・朝礼

       ・部門長会議

       ・部門報告会

    22日・月例取締役会

    28日・朝礼

       ・部門長会議

       ・新入社員オリエンテーション

   3月  1日・ミニLS会(アジア取手CC

     7日・朝礼

       ・部門長MT

     9日・第172回SCゴルフ会(於千葉㏄川間c)

                           

 

 

 

 

 

    14日・朝礼

       ・部門長MT

       ・フードボイス月例会(於学士会館)

    22日・朝礼

       ・部門長会議  

       ・部門報告会

    28日・朝礼

       ・部門長会議

       ・リスクコンプライアンス委員会

    29日・管理職研修

       ・如水会南支部会(於浦和)

  

 

 

 

 

   

    30日・取締役会

       ・第19期株主総会

                                        以上

<次号は『鈴木貞夫言行録」(第68回)を掲載します>

―バツクナンバーは<鈴木貞夫プロフィールと『目次と索引』>を検索してください