健康ニュース12月1日号 イワシ大量死報道に思う

     

隣家のインテリ夫人「熊本県の海岸でイワシが大量に死んでいるというニュースをTVで見ました。これも地球温暖化が進んでいるためと言っていましたがこの先はどうなるのでしょうか?」

隠居中の大御所 暈穀菜「そうだね。新聞にも大きなスペースで載っていたよ。図書館で調べたところ、各紙とも似たような記事内容だったな」

隣家のインテリ夫人「そうですか・・・。考えただけで末恐ろしいですわ。子供たちの未来が案じられますわ」

隠居中の大御所 暈穀菜「君も間違いなくメディアに洗脳されているみたいだな」

隣家のインテリ夫人「えっ?何とおっしゃいました?メディアに洗脳されている?先生は違うとおっしゃるのですか?お聞きしたいですわ。なぜイワシがあのように大量に死んでしまったのですか?どんな理由と考えておられるのですか?」

隠居中の大御所 暈穀菜「イワシの大量死は昔から時々全国各地で起きているのだよ。慌て騒ぐほど驚くニュースではないと言いたいのだがね。何でもかんでも地球温暖化に結び付ける報道はいかがなものかね」

隣家のインテリ夫人「もう少し詳しく話してください!」

隠居中の大御所 暈穀菜「お節料理の一つにある田作りというのを知っているかな?」

隣家のインテリ夫人「お節料理の田作り?イワシの大量死と関係ないでしょう」

隠居中の大御所 暈穀菜「まぁ落ち着いて聞いておくれ。お節料理の原型は弥生時代にあり、一般庶民に定着したのは江戸時代という説もある。そのお節料理の中の一つ田作りはイワシの大量死と無関係ではない、というのがワシの言いたいところだ。昔もイワシが海岸で大量死することが頻繁にあったのだな。現代と異なりごみとして処理しなかった。どうしたかというと田んぼに肥料として埋めたのだな」

隣家のインテリ夫人「えっ?イワシを肥料として使ったのですか?」

隠居中の大御所 暈穀菜「そうだよ。すると翌年の米は大豊作となったというのだ。それから豊作を祈念して、田作りをお節料理として作り、神様に祭ったということだ。田んぼに肥料として施すほど、また田作りがお節料理の定番になるほど全国各地でイワシの大量死が頻発していたのではないのかな、というのがワシの推理だ。何でもかんでも説明の難しい出来事を地球温暖化という一言で収めようとする世間のムードに、少し反発したかったのでしょう?と言われるとそれまでだが」

隣家のインテリ夫人「悔しいけれども反論する根拠も持ち合わせていませんわ。イワシの大量死は今に始まったことではないというのは納得できましたわ」

隠居中の大御所 暈穀菜「専門家は次のように語っている。イワシを捕食する生物に追われ、逃げて辿り着いたのが河口近くの浜辺。河口付近は海中とは塩分濃度が異なり加えて大量のイワシが群れを成すことにより酸欠状態となる。この二つが重なり大量死するのだろうと言っている。地球温暖化の文字はどこにも見当たらない。イワシとしたら急変な環境変化に耐えられなかったのだね。そうだ、思い出した!イワシの缶詰を買ってあるからそれを肴に一杯始めよう!冷酒が良いよね」