明治「OLL1073R-1株」の健康効果研究結果発表

      執筆者:shirai

明治と社会福祉法人 吉祥会 特別養護老人ホーム 寒川ホームとの共同研究グループは、2017年9月13日~15日に開催された第64回日本栄養改善学会学術総会で、「OLL1073R-1株で発酵したヨーグルトの長期摂取が施設入居高齢者、施設職員の健康状態に与える影響」の研究結果を発表した。
同研究は、特別養護老人ホームの入居者にLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1073R-1(以下OLL1073R-1株)で発酵したヨーグルトの食べるタイプ112 g/個を1日1個、職員には飲むタイプ112 mL/本を1日1本、1年間供給。
その後、職員を対象に、介護を担当している入居者と職員本人の体調変化についてアンケート調査を行うというもの。
また、医療日誌などの情報をもとに、OLL1073R-1株で発酵したヨーグルトを摂取した2015年度と、摂取しなかった2012年度の入居者の健康状態、施設の運営状況を比較も行った。
その結果、職員の56%が「入居者がインフルエンザにかからなくなった」、54%が「入居者が病気をしなくなった」と回答。
また、職員自身の体調変化では62%が「風邪をひかなくなった」、56%が「インフルエンザにかからなくなった」と回答した。
中でも、もともと便秘で週3回以上ヨーグルトを摂取した職員では、63%が便秘の改善を実感し、78%が「風邪をひかなくなった」、70%が「インフルエンザにかからなくなった」、67%が「病気をしなくなった」、59%が「体調がよくなった」と回答した。
また、医療日誌の記録からOLL1073R-1株で発酵したヨーグルトを摂取した2015年度は、摂取しなかった2012年度に比べて入居者の病院の利用、入院が減少し、特に肺炎による入院が減少したことが明らかとなった。
これらの結果から、OLL1073R-1株で発酵したヨーグルトの長期摂取は、高齢者施設の入居者、施設職員の健康状態改善や、入院する入居者が減少する要因となった可能性があることが分かった。