アヲハタ「イチゴの凍結解凍時についての共同研究」実施

      2022/04/01   執筆者:motoe

アヲハタ(本社:広島県竹原市、代表取締役社長:山本範雄)は、凍結解凍しても新鮮でおいしいイチゴの実現を目的として、2019年から日本大学生物資源科学部食品生命学科と共同研究を行ってきが、この度、論文「イチゴ果実の凍結解凍処理により生ずるドリップに影響を及ぼす、因子の探索に関する研究」が学術雑誌International Journal of Refrigeration,Vol.134,189-196に掲載された。また、同誌のオンライン版(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0140700721004187?via%3Dihub)でも公開されている。冷凍フルーツ市場の拡大に伴い、イチゴも冷凍状態で販売されるようになったが、イチゴは凍結解凍時にドリップが発生し、果汁が流出して食感が失われるなど、品位が劇的に劣化してしまう課題があったことから、今回の研究では、アヲハタの研究施設「アヲハタ果実研究所」で栽培している100種類以上のイチゴ品種の中から熟度が同じ10品種を選定して試験を実施。結果としてドリップの品種による差は、イチゴの細胞壁に存在するペクチンの量や構造が保水力に影響した結果である可能性が高いことが判明した。同研究の結果は将来的に、凍結解凍してもおいしく、ドリップの少ないイチゴ品種の開発に役立つと考えられており、同社では、これまで磨き上げてきたペクチンの応用技術と、今回の新知見を生かして、凍結解凍しても新鮮でおいしいイチゴの実現を目指すとともに、フルーツのおいしさや楽しさをより感じてもらえる、新たな商品開発にもつなげていきたいとしている。