第793話 江戸蕎麦文化と江戸ソバリエ活動
2022/06/19
小松庵銀座店では月曜日に「森の時間」というサロン的な集まりを設けています。何でもいいから話したいことがあれば立ち寄って話しましょう、そういう場が「森の時間」というわけです。
そこで私も「江戸蕎麦文化の興隆と江戸ソバリエの役割」みたいな話をしてみました。要点は、こんなところでしょうか。
1.江戸蕎麦 = お江戸育ちの日本蕎麦
・江戸初期の江戸で日本初の蕎麦屋というのが誕生し、江戸中期には江戸の蕎麦職人が今に続く江戸蕎麦が完成させました。
こうして日本の蕎麦というのは、江戸の蕎麦屋が本格的に食にしたのですから、江戸蕎麦=日本蕎麦ということになります。
・また、蕎麦屋が日本蕎麦の旗手ということですから、蕎麦屋が存在し続けなければ、日本の蕎麦文化は持続できないということになります。
言い換えますと、客が蕎麦屋に行かなければ日本の蕎麦文化は廃れてしまいます。
2.江戸蕎麦の定義
・そこで、江戸ソバリエ協会では「江戸蕎麦」を次のように定義しています。
都市の食文化として 江戸で独自に進化し、
現代東京へ、また将来へと引き継がれる日本の蕎麦。
3.江戸ソバリエ = Edo Sobalier = 日本蕎麦の、あるいは蕎麦屋の支援者
・したがいまして、江戸ソバリエとは江戸蕎麦の、あるいは蕎麦屋の支援者でありたいと思っています。
4.江戸ソバリエ認定講座 = 江戸蕎麦学の総合講座 = 農学・手学・耳学・舌学・脳学
・つきましては、蕎麦屋の支援者(江戸ソバリエ)なら、蕎麦についてもっと興味をもちましょうということになります。
・興味の対象は、蕎麦栽培(農学)、蕎麦。打ち・蕎麦料理(手学)、知識(耳学)、蕎麦屋の蕎麦の食べ歩き(舌学)などたくさんあります。自分の好むところ、得意とするところにをさらに深めていけばいいと思います
とくに、蕎麦屋の支援者・江戸ソバリエは、しっかり舌学行動をとりましょう。それが蕎麦屋さん、ひいては蕎麦文化を衰えさせないために最も大切なことです。また聞きかじりで終わらせずに、農・手・耳・舌学で気づいたことを整理(脳学)するのもいいでしょう。それが蕎麦文化を支えることです。
5.江戸ソバリエ宣言
上のことから、江戸ソバリエ協会では次のような江戸ソバリエ宣言をしています。
「蕎麦の花 手打ち 蘊蓄 食べ歩き 粋な仲間と楽しくやろう」
《参考》
*ほしひかる『新・みんなの蕎麦文化入門 ~ お江戸育ちの日本蕎麦』
*ほしひかる「美味しさを考える~舌学のススメ」
http://www.edosobalier-kyokai.jp/pdf/202204hoshi_oishisa.pdf
〔江戸ソバリエ協会 ほし☆ひかる〕