味の素、血中アミノ酸濃度バランスを指標とする婦人科がんの早期発見技術を開発

      執筆者:編集部

味の素(株)は、横浜市立大学附属病院産婦人科の宮城悦子准教授、沼崎令子講師、平原史樹教授を中心としたグループと共同で、3種類の婦人科がん(子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん)における、血中のアミノ酸濃度バランスの変動に関する研究を行ってきた。この度、宮城准教授らは、婦人科がん患者において、健康な人と比較して血中アミノ酸濃度バランスの有意な変化が認められ、複数の血中アミノ酸濃度を用いた多変量解析により、婦人科がんの早期発見への応用が可能であることを、多施設における大規模試験で明らかにした。血中アミノ酸濃度は通常一定に保たれているが、種々の疾患においてバランスが崩れ、健康な人と比較して変化していることが、これまで多くの論文で報告されている。同社では、これまで5種類のがん(胃がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん、乳がん)において、血液で簡便に早期発見ができる可能性を報告してきたが、新たに婦人科がん3種においても有用であることがわかった。この研究成果は、10月27日に第49回日本癌治療学会で発表された。