【4月号】  江戸東京野菜が広がる教育現場

     

江戸東京の伝統野菜は平成10年から亀戸地区の小学校と中学校で栽培が始まってから、13年になるが、平成17年に食育基本法が制定されてからは、取り組みが加速している。

東京都農林水産振興財団において、都民交流事業・都民と進める食と農の体験事業として、平成20年度が、品川区立小中一貫校伊藤学園で「品川カブ」の復活。その後は、品川の青果商大塚好雄さんが推進して、品川では16校で栽培が展開されている。

平成21年度が、墨田区立第一寺島小学校で「寺島ナス」の復活。昨年からは、地域の近隣小学校や中学校の他、行政機関にもタネが配られた。

寺島ナスは、小振りなナスだから、食育等の授業でも使い勝手がよく、そして美味しい。

昨年は墨田区以外の中央区立の常盤小学校、久松小学校、城東小学校でも寺島ナスを栽培した。

平成22年度からは、江東区立砂町小学校で「砂村三寸ニンジン」と、砂町第五小学校で「砂村一本ネギ」の復活に取り組んでいる。

 

品川カブのタネ蒔きをする品川区立台場小学校

 

砂村一本ネギをタネ蒔きする第五砂町小学校

 

砂村三寸ニンジンを収穫する砂町小学校 

2009年10月に熊本県立農業高校が伝統野菜の存続に取り組んでいることを知った。そして、激励もした。

また、山形大学に招かれたとき、庄内農高の取り組みを知り東京でも活動発表をしてもらった。

農業高校生が読んでいる月刊誌「リーダーシップ」1月号で「甦れ!地域の伝統野菜 現在奮闘中」、の中で、庄内農高のことが紹介された。
当時、全国25校が約52品目の伝統野菜に取り組んでいることが紹介されていて、

東京の農業高校でも取り組んでもらいたいものと思っていたが、私のブログを読んだ都立園芸高校の生徒で、当時2年生の由井君が採種に興味を持ち。 地域普及をしたいと歌丸さんと磯貝さんが伝統野菜に興味を持ってくれた。
そして、生産者の星野さん(三鷹)や宮寺さん(小平)、小坂さん(国分寺)に直接頼んで「寺島ナス」や「馬込半白キュウリ」そして「銀マクワ」の苗や種を取り寄せていた。

その、同校の取り組みはさらに広がり、今年、配布される都立高校の副読本「江戸から東京へ」にも、江戸東京野菜のことが掲載されている。

都立農業高校でのプレゼン

昨年から都立の農業系高等学校で江戸東京の伝統野菜について、プレゼンが出来ないかお願いしてきたが、これまで2校で実現した。しかし、それ以外は計画されたが先の地震で中止になってしまいました。

そんな中で、心ある高校生たちが、ブログ「高校生の東京de農業」を立ち上げていた。

そこには、「東京の伝統野菜である江戸東京野菜の品種固定化・地域普及をめざし、東京の現役高校生から有志が集いました。」とある。

そして「江戸東京野菜や農業に関心のある方とのコミュニケーションツールとして活用できればと・・・」、さらに、「私たちも練馬(ダイコン)を育て、先輩方が育てた大蔵(ダイコン)をいただきました。
それがもう ものすごくおいしいんですよ!(個人的な感想ですが )
特に日本料理の定番(?)である煮物にしたときはすごく感動しました(^~^*)

私たちは、とってもおいしい江戸野菜を見つけたいし、残していきたいし、広めたいです!
それに、江戸時代からの伝統野菜なんてロマンだと思いませんか? 」と

熱い思いが伝わってきて、高校生が私と同じ思いを持っていることに、幸せを感じている。

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2 江戸東京野菜はここで買えます 

江戸東京野菜は、江戸からの伝統と季節を味わう野菜で、もちろん地場野菜です。

地方からやってくる季節の先取り野菜より、ずっと個性的です。

(農産物の生育は天候に左右されますので、収穫予定は変わることがあります)

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