健康ニュース 2月1日号 流行健康法のリスク!
隠居中の大御所 暈穀菜「ちょうど良いところに来たな。確か君の友人の娘さんが、妊娠しているが結婚前から太り気味であったので、糖質制限をして減量しようかどうか迷っているといっていたね」
隣家のインテリ夫人「ええ、覚えていて下さったのですね。本人は胎児に影響ないかどうか迷っているといっていました。産科の先生にお聞きしても明確な指導はいただけなかったとのことでしたわ」
隠居中の大御所 暈穀菜「糖質制限が手軽なダイエット法として広く普及し始めたことに、警告を発している研究者は多い。だが、妊婦が極端な糖質制限をすると、胎児の健康に関して悪影響を与え、生まれた以後も長期にわたり、健康疾患につながる恐れがあるというびっくりするような発表があった、ということを伝えてあげたほうが良いのではないかなと思っているんだよ」
隣家のインテリ夫人「是非お聞かせください。明日そのお友達と会いますので、お伝えしておきますわ」
隠居中の大御所 暈穀菜「外国では多くの研究論文が発表されているのだが、早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構の福岡秀興招聘研究員が語っていることの中で驚愕と言えるものがある。それは糖質摂取を控えた母体から生まれた赤ちゃんが、6歳、9歳になった時、糖質制限の程度が高いケースほど、子供の体脂肪量が多くなる傾向がある、と言い切っている研究者がいるということだろうね。つまり度の過ぎた糖質制限は、子供が肥満から生活習慣病になりやすいということだ」
隣家のインテリ夫人「生まれてくる赤ちゃんの将来を考えると恐ろしいことですね」
隠居中の大御所 暈穀菜「追い打ちをかけるようだがまだあるのだな。穀類を制限して、たんぱく質を多く摂取する指導を受けた母親から生まれた赤ちゃんには、高血圧が極端に多くなっていたという報告がある。これからいえることは、赤ちゃんを産む母親は、糖質制限などやらないほうが良いだろうね。もちろん妊娠糖尿病の心配のある場合はドクターや栄養士の指導を積極的に受けておくことは大切だがね。小さく生んで大きく育てる、ということが流行っているようだが考え直すことも必要だね。話がごろっと変わるが、妊婦はなぜ酸っぱいものを口にしたがると思うかな」
隣家のインテリ夫人「えっ?私も、妊娠した時は確かに酸っぱいものを・・・。考えたこともありませんわ。何故かしら?」
隠居中の大御所 暈穀菜「これは東洋医学の考え方だが、肝臓が解毒機能を維持するためには酸味が必要なのだね。お腹の赤ちゃんは生活をしている。ということは、形こそ違えオシッコもウンチもしているわけだ。その胎児の排泄物などを処理するのが母体の肝臓だ。肝臓を常に健全にしておくために酸味、つまり酸っぱい物が欠かせないというのが、東洋医学の学説だよ。お酒を飲む席などで前菜として酢の物が出るのも、これからアルコールと言う毒物が入ってくるから、肝臓さん、しっかり働いてね、とお願いしているのだね。晩酌を欠かせないワシにとっては、酸味のつまみは絶対に欠かせないね。と言うわけで何か酢の物を中心とした肴を作っておくれ。とっておきの美酒が手に入ったから一杯始めよう!」